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ChatGPTがSNSで大きな話題に 新たな課題にいかに対応すべきか?

人民網日本語版 2023年02月08日09:45

(寫真著作権は東方ICが所有のため転載禁止)

対話型AI(人工知能)のChatGPT(チャット?ジーピーティー)がこのほど、一夜にしてSNS上の話題をさらい、それに関する議論が巻き起こっている。文匯網が報じた。

次のAI革命の主役になると見られているChatGPTのユーザーはリリースからわずか約2ヶ月で世界で1億人を突破した。

教育の分野においても、ChatGPTは革命をもたらすことになりそうだ。米國を見ると、ノーザンミシガン大學のある學生が、ChatGPTを使って哲學課の小論文を書いて提出し、クラス最高得點を獲得して教授を驚かせた。またある調査では、米國の大學生89%がChatGPTを使って「宿題をしている」、53%が「論文を書いている」、48%が「テストの解答をしている」と答えている。

SNSでは、各種業界の人々がChatGPTの使用體験エピソードを紹介している。例えば、それを使って、學生は論文を書いているほか、個人メディアのブロガーは記事の広告文を書き、プログラマーはプログラミングをしている。さらに、業界の分析報告をまとめたり、翻訳をしたり、小説を書いたりするのに使用している人もいる。ChatGPTにログインし、入力スペースに具體的な質問を入力すると、自然な言葉遣いで答えてくれる。実在する著名な文獻を引用してくれることもあり、その文章は非常に知的だ。

ChatGPTが幅広い分野で活用されるようになっているのは明白だ。では、私たちはChatGPTの登場をどのように受け止める必要があるのだろうか?復旦大學コンピューター科學技術學院の彭鑫副院長は、「ChatGPTはスマートサポーター、または賢い秘書と見なすことができる。それは、分析したり、既存の知識をまとめたりすることを非常に得意としており、人と機械の會話というスタイルで、テキストやコンテンツを生成してくれる。技術革新を通して、ChatGPTは各種言語のテキストやプログラミングのコードを含む、人間がネットワークコンテンツや書籍の形式で蓄積した膨大なテキストの知識を、ある程度消化?吸収したうえで、関連性を構築し、最終的に対話するような形でテキストを生成する。顔認識といった既存の分析判別型AIと異なり、ChatGPTは生成型AIで、ビッグデータや高度な計算能力をベースとしたディープラーニング技術が新たな高みにまで発展したことを示している」との見方を示した。

華東師範大學メタバース?數智人実験室の首席専門家を務めるメタバース?バーチャルリアリティ聯合研究院の趙星院長は、「ChatGPTがリリースされてすぐに、常識に関する質問や専門的な質問をして、このAI新ツールが生まれ持っている新しい特徴を體験してみた。 ChatGPTは、次々と発せられる質問に答えることができ、インターネットと人間のインタラクティブのスタイルに変革をもたらしたということができるだろう。インターネット上の人と人の交流から、本當の意味で人と機械のインタラクティブへと発展したと感じる」との見方を示した。

ChatGPTはサプライズをもたらしている一方で、教育界の多くの関係者の心配の種ともなっているようだ。それを使って論文を書いたり、プログラミングをしたり、メールを送信したり、オンライン上での試験に解答したりと、「カンニング神器」として流行する可能性があるからで、歐米の有名大學が次々と「禁止令」を発表している。

さまざまな學問の世界の人々も、ChatGPTが登場したことで、現有の學術信頼體系が混亂するのではと懸念している。ChatGPTを利用して作成された學術論文について、現時點で學術誌「サイエンス」や「ネイチャー」、「セル」、「ランセット」などは、編集ルールをアップデートしている。その主な內容をまとめると、「どんな作者であっても、発表する作品の責任を負わなければならず、AIツールにそれをすることはできないため、研究論文の著者名にどんなAIツールも記すことはできない」となっている。

彭副院長は、AIで絵畫を生成することを例に挙げ、「AIは聡明なサポーターであるが、現時點ではサポーターにとどまっている。人間とロボットの役割分擔は少しずつ変化しているが、たくさんの複雑な任務において、最終的な決定や責任は人間が負わなければならない。また、AIのいわゆる『創造力』にも限界がある」と説明する。

現時點で、技術が発展するにつれて、AIは様々な長所を取り入れて、違和感のないスタイルで加工、集約し、イラストや畫像を生成して、コンテストで賞を受賞することができるようにまでになっている。普通の人では、それがAIの生成した作品であるかは判別できないため、「創作」されたということができるかもしれない。「しかし、AIが生成した絵畫と、人間の畫家の作品を同列に論じることはできない。プロはそれがオリジナル作品ではないことが一目で分かるからだ。それでも、いわゆる『創造力』に限界があっても、それは大きな価値を生み出すということは認めなければならない」。

もちろん、現狀の動向では、人間の獨立した思考やオリジナル作品の価値は今後、より際立つようになるだろう。華東師範大學の課程と教學研究所の楊暁哲準教授は、「AIを使って詩や絵畫を作成すると、合成の作品と、個人のオリジナル作品の境界がよりぼんやりするようになっていると言えるかもしれない。しかし、AIが生成したコンテンツに対する判斷や、観點の抽出を含めた最終的に生成された作品のロジックなどは、やはり人間が行うことになる。さらに、AIは歴史上の知識や経験に基づいてしか、回答を生成することができないというのも非常に重要な點だ。専門的な分野の推論能力は備えていない、端的に言えば、新たな問題については、AIは今何が必要かを的確に判斷することはできない」との見方を示している。

例えば、ChatGPT自身、「すいません。2021年のAI言語モデルまでしか習得していないので、2023年のことは分かりません」と認めている。

AIはますます賢くなっているが、それが人間に取って代わることは決してできない。人の感情や創造力といった多く分野の素養は、人間の根本となっている。その點、楊氏はAI醫師を例に挙げ、「醫療AIの技術がどれほど高くなっても、患者に寄り添う気遣いや醫者と患者の関係に対する理解、処理といった面で人間の醫師を超えることは決してできない」と語り、ChatGPTについて、「本當の意味でケースバイケースで活用し、人間の全面的な発展を促進するようにしなければならない。それにより、教育が変わり、何か行動することができれば、人とロボットの協同が、學校の発展における新たな形態となるだろう」との見方を示した。(編集KN)

「人民網日本語版」2023年2月8日

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