中國科學院大気物理研究所の研究チームはこのほど、北極の熱波について初歩的な分析を行い、北極で気溫が急上昇しているが、今年2月はこれまでの最高気溫に達したほどではないとの見方を示した。新華社が伝えた。
一部のメディアはこのほど、「北極エリアはこのところ史上最高の気溫に達し、例年を30度上回っている」と報じた。
同研究所の鄒捍氏が率いるチームは、中國の北極?黃河基地の所在地であるスヴァールバル諸島のニーオーレスンの観測資料を研究し、同地域は北極で気溫上昇が最も激しい地域だと指摘した。特にこの10年間において、2月の最高平均気溫が0度を上回ることが多かった。今年2月26日の現地の最高平均気溫は3.3度に、最高気溫は4.4度に達した。しかしこれはここ數年における2月の最高気溫を上回る數値ではなく、2017年2月5日には最高平均気溫が3.5度に、最高気溫が4.9度に達したことがあるとしている。
鄒氏によると、スヴァールバル諸島の気溫は確かに急上昇している。1998年から現在まで、2月の最高平均気溫は11.1度上がり、10年間で3.2度という変化の流れを示しており、気溫上昇の世界平均を大きく上回っている。スヴァールバル諸島の気溫がその他の北極圏を大きく上回っているが、これは北大西洋の暖流の変化と関連している可能性がある。しかしその物理的な過程については、さらに研究が必要であるとし、同研究所は同地域に観測設備と科學研究資源を投入し、北極の気溫急上昇の研究を掘り下げている。(編集YF)
「人民網日本語版」2018年3月6日
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