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中國の「人材爭奪戦」に見る都市の競爭の高度化

人民網日本語版 2017年07月05日10:05

中國は現在、卒業シーズンを迎えており、今年は大學生750萬人が卒業すると見られる。一線都市である北京や上海は、現地の戸籍を取得するのが難しくなっている一方、二線都市である武漢、西安、長沙などは、大學生100萬人を定住させたり、大學生100萬人を呼び込んで起業してもらう計畫を打ち出している。良い人材のいる都市でなければ明るい未來はないということに、二線都市は既に気付いている。北京青年報が報じた。

中國では、「人材爭奪戦」が再び繰り広げられている。しかし、時代背景の変化と共に、都市の競爭も新たな段階に突入している。これまでに繰り広げられきた「人材爭奪戦」は、主に出稼ぎ労働者をメインとした、産業労働者をめぐるもので、ローエンド製造業に集中していた。そして、一般労働者や初級技術者をメインとし、伝統産業の分野に集中し、労働者の素質に対する要求は高くなかった。出稼ぎ労働者は、「渡り鳥」のように働く場所を転々とするため、各地の企業は労働者を引き留めるために、春節(舊正月)前後になると「人材爭奪戦」を展開するものの、近年は、その勢いに衰えが見えてきた。

人口ボーナスが消えるにつれ、出稼ぎ労働者の數は減少し始め、伝統産業も経済成長速度が鈍化したため、企業の費用対効果が下がり、高騰する人件費に耐えられなくなっている。「産業構造の転換、高度化が急務となっている。新経済、新商業のスタイルが次々に登場し、強い成長を見せており、それに伴って労働者の素質に対する要求も高くなり、高學歴、高所得、高技術が主な流れとなっている。

現在、中國の二線都市で繰り広げられている「人材爭奪戦」は、経済のモデル転換、高度化のために必要なことで、そこで白羽の矢が立てられたのが大學卒業生。各地は、「戸籍を取ってから就職」、「戸籍取得にハードルなし」、「家賃手當て支給」、「起業手當て支給」などの政策を次々に打ち出して、新卒者を現地に呼び込もうとしている。これは都市の競爭が高次元に突入していることを示しており、産業の呼び込み、企業の呼び込み、優待政策の打ち出しから、人材の呼び込みへの段階へと移行しており、その対象もハイエンド人材である新卒者がメインとなっている。これは、二線都市の経済構造に変化が起きていることをも示しており、伝統製造業もサービス業や新興産業から、必要な労働者は出稼ぎ労働者から大學卒業生へと変わっている。


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コメント

最新コメント

WASI - 06-07-2017 11:41:31
このフットワークの軽さが、中國を成長させてきた原動力なのだと思います。
しばらくすると、日本に就職目的でやってくる中國の方がいなくなるかもしれませんね。

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