実験中の丁一氏の研究チーム。(畫像提供は取材先)
プラスチックは現代の生産?生活において広く用いられている。華中農業大學が20日に明らかにしたところによると、同大の動物科學技術學院の研究チームが最新の研究で、二次マイクロプラスチックの精神疾患または神経変性疾患における潛在的な作用メカニズムを解明した。新華社が伝えた。
同學院の丁一準教授によると、中國內外では現在まで二次マイクロプラスチックの成年動物への毒性作用が研究?報告されていたが、胎児の神経発育への潛在的な毒性については不明だった。また一部の研究は自閉癥やうつ病などの精神疾患または神経変性疾患の潛在的な原因を環境要素としていた。
二次マイクロプラスチックは胎児の神経発育にいかに影響を及ぼすのだろうか。丁氏の研究チームが妊娠したマウスを粒徑と表面改質の異なるマイクロプラスチック環境にさらしたところ、妊娠中の雌マウスが摂取したミクロン、ナノプラスチック粒子が雌マウスの消化器、子宮、胎盤に分布するが、ナノプラスチック粒子のみが胎児の視床に蓄積することが分かった。しかしミクロンプラスチック粒子の存在は、ナノプラスチック粒子の胎児の脳內への進入を促した。
今回の研究により、これらの胎児の脳內に入り蓄積したプラスチック粒子が、その成年後の不安行動を引き起こし、主に新しい物事を模索する意欲と能力が低下することが分かった。
不安行動が自閉癥やうつ病などの精神疾患または神経変性疾患を促す要素とされていることから、この研究は関連精神疾患の潛在的な原因を探る新たなアプローチを提供した。これに関連する研究成果はこのほど、國際環境?健康分野の重要學術誌「Environment International」に掲載された。(編集YF)
「人民網日本語版」2022年7月22日