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日本円の対ドルレートなぜ大幅低下? 円安は続くのか?

人民網(wǎng)日本語版 2022年07月19日15:39

ここしばらくの間、日本円の対米ドルレートが大幅に低下し、現(xiàn)在は24年ぶりの最低水準(zhǔn)に達(dá)している。中國新聞網(wǎng)が伝えた。

最近、10年もの米國債の利回りは3%前後で推移するのに対し、10年もの日本國債の利回りは0.25%前後で安定している。両者の利回り差は275ベーシスポイント前後に拡大した。この利回り差は基本的に2008年の世界金融危機以降で最大の米日間の利回り差となる。米連邦準(zhǔn)備制度理事會(FRB)の利上げとバランスシート縮小は米日間の金利差を著しく拡大し、これが最近のドルに対する大幅な円安の1つ目の主な原因だ。

より問題なのは、FRBは利上げとバランスシート縮小を進め、歐州中央銀行も量的緩和政策を終了して利上げに踏み切ると発表したが、日本銀行(中央銀行)が行動を起こさず、これまでと同じように國債の長短金利操作(イールドカーブコントロール、YCC)を続けるだけなのはなぜか、ということだ。日本経済にこれまで米國経済のような過熱現(xiàn)象が見られなかったから、というのがその答えだ。

一方で、2021年第4四半期(10-12月)と22年第1四半期(1-3月)には、米國の國內(nèi)総生産(GDP)の季節(jié)調(diào)整値の前年同期比成長率がそれぞれ5.5%と3.5%に達(dá)したが、同じ時期の日本の同成長率はわずか0.4%と0.7%だった。他方で、22年5月には、米國の消費者物価指數(shù)(CPI)の季節(jié)調(diào)整値の成長率は8.5%と高かったが、日本は2.5%にとどまった。

言い換えれば、自國の経済成長率とインフレ水準(zhǔn)が合理的な範(fàn)囲に収まっていたため、日銀は自國の金融政策の獨立性に基づいて、FRBに追隨しない方針を選択したのだ。日米両國の金融政策の方向性の相違が、最近のドルに対する大幅円安の2つ目の主な原因だ。

ある國の為替レートの変動は通常はその國の外國為替市場の需給の変動と関係があるが、外國為替市場の需給の変動はその國の國際収支の狀況と関係がある。最近の日本は輸出額の動きに比べて、輸入額が上昇する傾向にあり、22年5月には輸入額が9兆8千億円を記録した。この數(shù)字とロシア?ウクライナ紛爭発生後の日本の輸入コスト上昇との間に大きな関係があることは間違いない。

22年4月と5月には、日本の金融収支の赤字は8340億円と4312億円に上ったのに対し、証券投資はそれぞれ7兆3千億円と4兆3千億円の純流出となったが、このデータは歴史的に見ればなお正常の範(fàn)囲に屬する。よって、輸入コストの上昇が招いた物品貿(mào)易の赤字が段階的に過去最高を更新したことが、最近のドルに対する大幅円安の3つ目の主な原因だ。このほか、日米の金利差は著しく拡大したが、日本にこれまでコントロール不可能なほどの資本の流出が起きなかったこともある。

このように、最近のドルに対する大幅円安には3つの主な原因がある。1つ目はFRBの利上げとバランスシート縮小が米日の長期金利差を急速に拡大させたこと。2つ目は自國の金融政策の獨自性を維持するとの考えから、日銀がF(xiàn)RBに追隨しなかったこと。3つ目はロシア?ウクライナ紛爭発生によるグローバル市場のコモディティ価格上昇が日本の輸入コスト上昇を招き、日本の物品貿(mào)易の赤字を歴史的な高水準(zhǔn)に押し上げたことだ。新興市場國と異なり、大幅なドル高?円安となっても日本にはコントロール不可能なほどの大規(guī)模な短期資本の流出現(xiàn)象はみられなかった。

円安の流れは続くのか?

これから円の対ドルレートはどうなるだろうか。短期的に見れば、FRBは引き続き利上げとバランスシート縮小を進め、10年物國債の利回りを一定程度引き上げる可能性はなおあり(現(xiàn)在の3.0%からさらに3.4-3.5%に引き上げる可能性がある)、ドル指數(shù)も110前後まで上昇する可能性がある。

しかし、現(xiàn)在では米國內(nèi)のインフレはピークを迎えたとみられ、米國経済には衰退に陥る可能性や、ドル指數(shù)が著しく上昇して世界金融市場の動揺をさらに激しくする可能性が見え始めている。こうした要因を考慮すると、円がドルに対してさらに値下がりする可能性は縮小したとみられる。おそらく1ドルあたり140円と145円という數(shù)字が重要な節(jié)目になるだろう。短期的に140円まで値下がりする可能性は排除できないが、145円まで下がる確率は非常に低いだろう。(文:張明?中國社會科學(xué)院金融研究所副所長、國家金融?発展実験室副室長)(編集KS)

「人民網(wǎng)日本語版」2022年7月19日

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