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「中國のオンライン文學ブーム」、世界中で引き続き加熱中

中國の新たな文化的アーチファクトが海外で人気に(四)

人民網日本語版 2021年03月10日15:54

世界の國々は長年、特定の商品やシンボルを通じて文化的イメージをキープするよう取り組んできた。例えば、米國にはハリウッドやコカ?コーラ、ポップミュージック、英國には王室、ジェームズ?ボンド、イタリアには歌劇、ルネサンス時代の畫家、日本にはアニメ、韓國にはK-Popといった具合だ。海外では、中國文化というと、カンフーやパンダ、中國料理などが往々にして連想される。しかし、歐米諸國や日本、韓國などと比べると、中國文化の影響力はまだまだ伸びしろがあり、そのような狀況は近年、少しずつ改善されている。ドイツの外國向けラジオ放送「 Deutschlandfunk(DLF)」の定期刊行物は最近、「中國のオンラインゲームやショート動畫などの新たな文化的アーチファクトが世界的に人気になっている。おもしろく、政治性がないことがそれらの特徴だ」と伝えた。世界で人気となっているショート動畫共有アプリ「抖音(Tik Tok)」のほか、一部の國や地域で、中國企業の商品が大ヒットしている。また、インターネットという新しいキャリヤーを通して、中國の小説や映畫、ドラマなどが次々に海外進出を果たしている。

「西遊記」は數百年に渡って語り継がれ、中國國內外において影響を與え続けている。そして、それを通して、世界中の人々が東洋の神話小説の魅力を味わい、「孫悟空(美猴王)」が、世界で知られ、認められている「チャイニーズヒーロー」となっている。

中國文化から誕生し、文化の壁を超えて発信される性質をもともと備えているオンライン文學が現在、勢いと活力に満ちた文化的アーチファクトを世界に提供し、世界の文化融合と交流を促進している。

昨年11月、2020第1回上海國際オンライン文學ウィークで発表された「2020オンライン文學海外進出発展白書」(以下、「白書」)は、オンライン文學の海外進出を牽引する中國電子書籍大手?閲文集団(チャイナ?リテラチャー)が運営する海外版ポータルサイト「起點國際(Webnovel)」を研究サンプルとし、中國のオンライン文學の海外市場におけるパフォーマンスを分析し、ユーザーのイメージを描き出す、初の白書となっている。

「白書」によると、中國のオンライン文學の読者は世界中で増加し、人気となり、好評を博している。オンライン文學の海外進出の全體的な規模を見ると、2019年、中國で海外に輸出されたオンライン文學作品は1萬作品以上に達し、40以上の「一帯一路」(the Belt and Road)參加國?地域をカバーしている。

「起點國際」において、クリック回數が1千萬回を超えているオンライン文學作品は約100作品ある。例えば、師を尊び教義を重んずるという中國伝統文化が描寫されている「天道図書館」や、現代中國の都市の様子や醫學の発展が反映されている「大醫凌然」、熱意に溢れ、一生懸命努力する現代の若者を描く「全職高手」などは、海外の熱狂的なファンを抱えている。

「白書」の分析では、オンライン文學の海外進出には現在、3つの大きな動向がある。その1つは、翻訳の規模が拡大し、オリジナル作品が世界中で開花し、そのライセンスも共に海外進出している點だ。「起點國際」と世界各地の翻訳者が継続的に連攜し、同プラットフォームにアップされている中國オンライン文學の英語版の數は増加の一途をたどり、既に1700作品を超えている。海外へのライセンス契約を見ると、閲文集団は既に、日本や韓國、また、タイやベトナムなどの東南アジア諸國、米國、英國、フランス、トルコなどで、デジタル版や紙媒體版での出版をめぐるライセンス契約を結んでおり、その作品數は700作品以上に達している。

なぜ、海外の読者の間で、中國のオンライン文學が人気を博しているのだろうか?中國作家協會オンライン文學研究院の副院長を務める、杭州師範大學文化クリエイティブ産業研究院の夏烈?院長は、「內因を見ると、人の感情というのは共通しており、オンライン文學は読者に共通する精神的ニーズにマッチしている」との見方を示す。閲文集団の程武?最高経営責任者(CEO)?程武氏は、「文化的魅力が、非常に心に訴えかける物語の中に組み込まれている。物語は、いろんな民族、國の人々が共感を覚えることができ、文化交流の強固な架け橋となる。現在、便利なインターネットを通して、オンライン文學が、膨大なユーザー基數、豊富で幅広いテーマ、インタラクティブ?共同創作などの特徴を武器に、文化交流のためのさらに大きな舞臺を整え、その內面的価値を大きくしている」と分析する。

2018年4月、「起點國際」は、海外のオリジナル作品創作機能を追加したのを背景に、「創作の道」を歩み始める海外の作者が増えている。東洋文化のシンボル的要素が、たくさんの海外のオリジナル作品でも輝きを放っているほか、繁栄した上海の大都會、都市間鉄道などの中國の現代社會的要素も作品の中に度々登場する。たくさんの作品の世界観の枠組みは、中國のオンライン文學の影響を大きく受けており、世界の各地域の特徴と融合して、オンライン文學の「逆輸入」が実現している。

程氏は、「スパイダーマンやアイアンマンなどのヒーローが、世界中のファンの心を繋ぐキャリヤーとなっていると同じく、オンライン文學も、中國の物語の描寫やさまざまな文化?娯楽形式による発信を通して、中國のオリジナル作品が次々に芽を出すよう舞臺を整え、それらが中華民族の特徴を含み、世界のユーザーが共感を覚える文化的シンボルマークへと成長できる機會を得るようにしている。オンライン文學は既に、世界が中國を知る重要な文化的代名詞となっていると言える。その文化的魅力や創作スタイルは世界市場で推進されるポテンシャルを秘めている」との見方を示した。(編集KN)

「人民網日本語版」2021年3月10日

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