パミール高原にある塔什庫爾干塔吉克(タシュクルガンタジク)自治県は、新疆で太陽に最も近い県と呼ばれている。過酷な自然條件のため、新疆の貧困脫卻が特に難しい地域でもある。昨年より高標高地域の豊富な日照資源を活用し、現地の高原巖石砂漠に太陽光発電所を建設している。今や太陽光により貧困から脫卻し、豊かになり始めている。新華網が伝えた。
県の中心地から車で約30分移動すると、深能福塔塔什庫爾干2萬kW太陽光発電所に到著する。そこではずらりと並んだソーラーパネルが、太陽光を吸収し電力に変換していた。一般的な商業用太陽光発電所と異なり、ここの収益は同県のターゲットを絞った貧困者支援に用いられる。
新疆維吾爾(ウイグル)自治區発展改革委員會によると、これは新疆初で現在唯一の太陽光貧困者支援集中発電所だ。プロジェクトの投資総額は1億7400萬元(1元は約15.3円)で、うち深セン市福田區政府が9000萬元を出資。深セン能源集団が殘りの資金の調達および建設、運営管理を擔當する。
同県黨委員會副書記、深セン新疆支援活動現場指揮部黨委員會委員の范磊氏は「作業員は高原の酸素が薄い環境で、ストーブを使い、綿入れを羽織り、土地を平らにし、ソーラーパネルを一枚ずつ設置し、同県の人々の一日も早い貧困脫卻を応援している。大まかな計算によると、発電所の発電による利益は年間約2000萬元にのぼり、現地の財政収入の約6分の1を占める。20年の貧困者支援期間內に貧困者を支援することができるだけでなく、農村振興と特色産業の発展に安定的に資金を注入できる」と述べた。
同県は重度の貧困県だ。平均標高は4000メートルを超えており、自然環境が過酷で、インフラが立ち遅れており、産業発展の制限を受けている。農家?遊牧民の所得増が困難だ。同県及び支援を行う深セン市は2014?18年に貧困者の移転、「國境地帯の防衛+貧困脫卻」、特色産業発展による雇用けん引などの手段により、貧困発生率を12.34%まで下げている。今年は県全體の貧困脫卻の実現を計畫している。(編集YF)
「人民網日本語版」2019年9月17日