上海の語言文學雑誌「咬文嚼字」編集部は今月3日、2018年「流行語トップ10」を発表した。今年は「命運共同體(運命共同體)」、「錦鯉(強運の持ち主)」、「店小二(給仕)」、「教科書式(マニュアル通り)」、「官宣(公式発表)」、「確認過眼神(一目見て分かった)」、「退群(グループ退會)」、「仏系(仏のように物事に拘泥しないこと)」、「巨嬰(巨大児)」、「杠精(へそ曲がり)」が選ばれた。
「咬文嚼字」の黃安靖?編集長によると、今年の「流行語トップ10」を見ると、「運命共同體」などの政治関連ワードを除き、一般的なワードはこれまでのような爆発的な流行とはなっておらず、社會全體で爆発的な人気を誇り、誰もが注目するような流行語は少なく、そのほとんどがある限定されたグループの間で流行した「局部的流行語」だとしている。
編集部はその原因として以下の3つを挙げている。
1.交流ツールの変化
數年前までは開放的なプラットフォームである微博(ウェイボー)を利用している人が多かった。そこでは誰もが書き込みを行うことができるため、ネットユーザーたちがその「文才」をいかんなく発揮していた。しかしここ數年は微信(WeChat)という比較的閉鎖的なプラットフォームを利用する人が増えており、そのほとんどが知り合い同士の交流の場となるため、その発言などにも気を遣う必要が生じている。そのため微博上での交流と比べると、言葉の點では制限を受けることになる。
2. 社會ガバナンス體制の整備進む
社會ガバナンス體制の整備が進み、突発的に起きる事件が減ったほか、こうした社會問題に対して、多くの人が理性的に対応するようになっている。
3. ネットユーザーのモラル向上
ネットユーザーがますます成熟し、その発言は理性的になり、モラルも向上している。そのため非理性的でモラルに欠けるような言葉も減少の一途をたどっている。
そしてこれまで同様、今年選出された流行語もその使用頻度統計と完全にはマッチしていない。「咬文嚼字」の王敏総経理によると、「大豬蹄子(宿六)」や「土味情話(ベタな愛のささやき)」などの言葉は使用頻度は高いものの、編集部は、「見て笑ってすぐ忘れてしまう」ような言葉ではなく、できるだけ長く使われ、創造性のある言葉を選ぶことを目指しており、「それが同雑誌の責任でもある」としている。
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