G7は5月末に日本の伊勢志摩でサミットを開催する。現在各方面は、日本が議長國として再び海洋安全保障問題に言及するかどうかを注視している。今年後半に中日首脳が多國間活動の中で會談を実現できるかどうかは、南中國海問題における日本の態度次第だとアナリストは指摘する。
■自民黨ハト派の宏池會に屬し 安倍氏の腹心は「真綿に針を隠す」
岸田氏は4月25日の読売國際経済懇談會で「新時代の中日関係」と題する演説を行い、中國に対して一定の前向きなメッセージを送った。岸田氏は「中國側との率直で誠意ある対話を通じて、新時代にふさわしい日中関係の構築を推し進めたい」と表明した。
訪中前の演説について、中國社會科學院の日本専門家?李若愚氏は「演説で岸田氏は中日関係の向かう方向について、主に3つの展望を示した。第1に、協力の拡大。第2に、課題や懸念事項への対処。第3に、國民間の相互理解と相互信頼を培う。3つのうち2つは『協力、相互信頼』という両國関係の改善に資する提案に言及している。だがもう1つの、いわゆる『課題や懸念事項への対処』は『真綿に針を隠す』だ。前向きな姿勢表明をすると同時に、中國の軍事力発展、海洋活動などの問題への言及も忘れなかった」と指摘した。
アナリストによると、岸田氏は自民黨の重要な政治家であり、衆議院議員に繰り返し當選している。岸田氏は自民黨の宏池會の會長でもある。宏池會はハト派であり、対中友好の伝統を持つ。記者が資料を調べたところ、2006年に岸田氏と古賀誠元自民黨幹事長、遺族會會長(當時)ら8人は南京大虐殺記念館を見學。古賀氏は記念碑前で獻花した。
岸田氏は同時に安倍晉三氏の腹心でもある。二人は1993年に國會議員に當選した「同期」だ。宏池會に屬する岸田氏は歴代安倍內閣に入閣している。初めて外相として訪中する岸田氏は、どのような成果を挙げて今後の政治人生のための地ならしをするのだろうか。結果が待たれる。(編集NA)
「人民網日本語版」2016年4月29日