対中國友好団體である群馬県みなかみ町の日中友好交流協會は8日、年度総會を開催し、在日本中國大使館友好交流部參事官を務める、汪婉?駐日大使夫人が招かれ「相互理解の重要性」と題する講演を行った。 人民網が報じた。
みなかみ町日中友好交流協會の入內島一崇會長、みなかみ町の岸良昌町長、群馬県日中友好協會の中村紀雄會長、みなかみ町日中友好交流協會の深津卓也副會長、みなかみ町日中友好交流協會の鈴木潔州事務局長など約100人がこの講演會に參加した。
2014年5月に設立されたみなかみ町日中友好交流協會は対中友好団體としては比較的若い団體で、そのメンバーには、現地の旅行業者や中小企業の経営者、宗教関係者などがいる。汪夫人は公演の中で、「近年、中日関係は新たな課題に直面している。日本の大都市以外の地方都市は人口の減少や経済活力の不足などの問題に直面している。みなかみ町日中友好交流協會の創始者らはどのように中日関係を改善し、中國の発展の力を借りて、地元経済の活力を強化するかを模索する中で、日中友好交流協會を設立し、中日友好交流事業を展開している。同協會の設立は地元自治體のサポートを得た」と語った。
また、日本経済の発展にとって中日観光交流が非常に重要であることを指摘。日本メディアの報道を引用して、「2015年、訪日外國人観光客の數は1973萬人で、その消費総額は3兆4000億円だった。同數字は日本の自動車部品の輸出額に相當し、観光業は日本経済の柱の一つとなっている。うち、中國人観光客の消費額が40.8%を占め、最多だった。しかし、みなかみ町を含む日本の地方都市を訪問する外國人観光客はそれほど増加していない。みなかみ町は景色が美しく、溫泉之郷として知られる。さらに多くの観光客を迎え、地元経済が発展することを願っている」とした。
そして、「観光産業は、『平和産業』でもある。経済発展を牽引するだけでなく、さまざまな國の人同士の交流も促進する。顔を合わせた交流は民間の相互理解を深め、互いに信頼関係を築くことにつながる」とし、観光産業の弱い一面として、「平和な地域にしか存在しない産業。中國人が日本訪問を避ける原因には2種類考えられる。まず、11年に起きた東日本大震災のような大規模な自然災害。もう一つは、中日関係の極端な悪化」と指摘した。12年、日本政府が釣魚島(日本名?尖閣諸島)の『國有化』を進め、領土問題に発展した際、中日関係は國交正?;詠碜畲螭尉置妞蛴à?。そして、日本を訪問する中國人観光客が大幅に減少し、中日両國の各分野の交流や日本の観光関連の業界に大きなマイナスの影響を及ぼした」と語った。
汪夫人は「自然災害は予測できないが、安定して良好な中日関係を保てない點についてはその原因を探すことは可能だ。日本政府の対中國政策には『両面性』があり、それが中日関係に悪影響を及ぼし、訪日中國人観光客の減少につながる可能性もある。昨年の訪日中國人観光客は約500萬人に達した。これは、中日両國の努力の結果。しかし、日本政府は中國人観光客を日本に呼び込む一方で、政治、安全保障の分野では、中國に対して封じ込め対策を取っている。これは、改善中の中日関係にとって損害となる可能性がある」と指摘した。
また、「近年、『中國脅威論』が日本で高まり、それを利用して戦後の日本の平和発展の道を変えようとする人もいる。それは、アジアの平和と繁栄に悪影響を及ぼす。中國が発展するにつれ、中國関連の要素が少しずつ日本人の日常生活に入り、中國製の商品が日本人の衣食住と関係するようになり、日本の一般市民は安くて高品質の商品を使うことができるようになっている。中國の発展は日本にとって『脅威』なのか、それとも『チャンス』なのか日本人は自身の體験に基づいて判斷すべき」との見方を示した。
そして、「中國の改革開放が進展する中で、日本は中國に示してくれた大きな助けは忘れてはいけない。戦後のアジアは、日本の発展を各國の共同発展の機會としてきた。どの國も、発展のためには、世界、特に隣國と互いに利益を分かち合う関係を保つことが必要で、隣國の発展を『脅威』と見なすのではなく、自國のチャンスと見なし、共に進歩していくべき」とした。
その他、「民間交流は中日関係を改善する上で非常に大切。特に中日関係に困難に直面した際、中日の民間友好団體が積極的に各種交流活動を展開し、両國の國民のために顔を合わせて交流する機會を作ったり、両國國民の相互理解を促進する點で大きな役割を果たした」と語った。
入內島一崇會長はあいさつの中で、「中日両國は、2000年以上にわたる交流の歴史の中で、戦爭もあったが、友好交流もあった。日本は、中國から宗教や文字、文化を學び、このような友好交流の中で、民間人が大きな役割を果たしてきた。みなかみ町は小さな町で、協會も大きな事はできないかもしれないが、昔の人と同じように、中日平和友好交流のために貢獻していきたい」と語った。
本州中部の群馬県で最大の面積を誇るみなかみ町は、東京から160キロの位置にあり、新幹線で1時間ほどで行くことができる。みなかみ町は、山や河がたくさんあり、河川としては日本最大級の利根川の源流があり、溫泉やスキー場も多數ある。 (編集KN)
「人民網日本語版」2016年5月11日