中國航天科工集団が28日に明らかにしたところによると、同集団の第二研究院がこのほど、中國初となる高地用救急醫療車両の開発に成功した。同車両は標高5千メートル以上の高地でも、車內に標高3千メートル以下の環境を作り出せるほか、手術に必要な様々な醫療機器を備え、重傷者の応急処置?緊急搬送を実現できる。新華網が伝えた。
高地における緊急醫療は、低酸素、低溫、乾燥といった條件の制約を受けるため、これまで中國では、重傷者の監視?保護および簡単な傷の手當、止血、固定といった処置しかできなかった。
このほど開発された高地用救急醫療車両は、空気の圧縮を通じて、人體に適した気圧と酸素量を有する中?低標高の環境を車內に作り出し、高地における重傷者?危篤者の応急処置?緊急搬送を実現する。車內には固定ベッド、メディカルコンソール、薄型テレビ、醫療機器などが備えられ、いつでも手術を行うことができる。
1臺目の同車両はすでに西蔵(チベット)自治區での巡回醫療を終え、そのまま西蔵に常駐することとなった。今後、同車両は高地における解放軍野外作戦の保障や、高地?僻地の醫療條件改善、災害時の現場救援など幅広い分野で利用される。(編集SN)
「人民網日本語版」2014年8月29日