「中國のおばさん」(中國語で「大媽」)はいつも知らず知らずのうちに世の中の注目を集めている。中國新聞網が伝えた。
最近メディアがこんな話を伝えた。銀行の資産管理マネージャーをしている20歳過ぎの男性が、広場でダンスするおばさんたちと一緒になって踴る光景がことのほか目を引いた。男性がおばさんたちの仲間入りするのは、仕事の顧客開拓が狙いで、聞くところによると、かつて不動産を手がけていたおばさんと仲良くなるのに成功し、おばさんは男性の務める銀行に數千萬元(1元は約16円)を預金したという。広場で歌い踴るおばさんたちは周辺の住民にとっては長年にわたる頭痛の種で、両者の間にはこれまで數々のトラブルが発生してきた。だが銀行マンの男性は別の可能性を探り、おばさんたちに潛むビジネスチャンスを発掘し、仕事上で新たな境地を切り開いた。
ここ數年、中國のおばさんがメディアをにぎわし、その名がよく知られるようになった。中國のおばさんは全國をくまなく闊歩し、世界にも出かけていく。パリでも、ニューヨークでも、ミラノでも、ロンドンでも、はたまたモスクワでも、広場のあるところにおばさんの姿がある。おばさんたちは各地のぜいたく品の店をぶらつき、気前よく買い物して、世界の注目を浴びる。さきに中國のおばさんは市場で金を買いあさって有名になり、米國紙「ウォール?ストリート?ジャーナル」はおばさんを指す「dama」という新語まで生み出した(「大媽」の中國語読みからきた語)。
こうした現象の背後には、中國にいる膨大な人數の「中國のおばさんたちのかたまり」があり、その規模は4億人とも言われている。中國経済の発展にともない、都市の家庭はここ數十年の間に大量の富を蓄積するようになり、中國の伝統的な家庭での役割分擔もあって、おばさんたちはその富の支配権を握るようになった。中國のおばさんはもともと、世話好きで、なんでも自分でやりたがり、いつでもエネルギーに溢れ、元気いっぱいだ。體が丈夫で、経済力があり、暇もあり、情熱もあるおばさんたちは、めぐりめぐって「中國のおばさん経済」を構築することになった。