広西壯(チワン)族自治區(qū)桂林市の観光地?陽朔月亮山景勝地で、70過ぎの女性?徐秀珍さんが幾つもの外國語を流暢に操りながら、外國人観光客と交流している様子を捉えた動畫がネットユーザーの注目を集めている。
動畫の中で、徐さんは景勝地でミネラルウォーターを売りながら、英語を覚えたと語っている。
徐さんは観光客に「どこの國から來たんですか?」と積極的に話しかけ、ドイツやイスラエルから來たことが分かると、すぐにドイツ語やヘブライ語で挨拶している。
小學(xué)校には3年生までしか通わなかったという徐さんは元々、外國語を全く話すことができなかった。現(xiàn)在彼女が流暢に操っている外國語はどれも観光客に質(zhì)問しながら覚えたという。
約20年前、桂林市陽朔県では観光業(yè)が発展し始め、貧しい暮らしをしていた徐さんは村のすぐ近くにある月亮山でミネラルウォーターを売り始めた。その後、観光業(yè)が発展するにつれて、ますます多くの外國人観光客が同地を訪れるようになったという。
初めの頃、徐さんはミネラルウォーターを片手に中國語で「ミネラルウォーターはいりませんか?」と外國人観光客に話しかけることしかできなかったという。そしてそれを見た外國人の、「Wow, water」という返事を聞いて、「water」が水を指すことを知ったのだという。
そして、メモ帳を準(zhǔn)備して、外國人と交流するたびに、耳にした単語を書き留め、意味が分からない時には、進んで教えてもらうようにした。聞いても分からない時でも、それをノートに書き留めた。こうした最も基本的で、最も「原始的」な方法で、単語を必死になって覚え、漢字で説明を加えていった。こうしたメモ帳は何冊にもなり、中にはびっしりと書き込みがされているという。
そして外國人観光客と頻繁に會話をしていくうちに、徐さんが話せる外國語もどんどん増え、今では11ヶ國語を話せるようになった。
徐さんの高い言語能力を目にし、トラブルに遭遇して「助けてほしい」とやって來る外國人も増え、時には道案內(nèi)をしてほしいと頼まれることもあるという。そうしているうちに、徐さんは月亮山の「ガイド」になった。
徐さんは、「Mama Moon」というニックネームがあり、その背後には感動のエピソードがある。2002年、あるカナダ人留學(xué)生が月亮山に登っている時に體調(diào)が悪くなり、それに気づいた徐さんが風(fēng)油精(ハッカオイル)を塗ってあげた。その時、留學(xué)生に「いくらですか?」と聞かれた徐さんは、「お金はいらない。あなたは學(xué)生だから、お金がないでしょ」と回答。感動した留學(xué)生は、徐さんのメモ帳に「Mama Moon」と書き込み、それがニックネームとなったのだ。
外國人観光客が徐秀珍さんのメモ帳に書いたメッセージ。
その後、徐さんは「Mama Moon農(nóng)家飯」というレストランを開き、おいしい料理が評判となり、たくさんの観光客がやって來るようになった。
レストランがどんどん繁盛し、徐さんは20部屋以上ある旅館も経営するようになっている。オンラインで予約ができるようにもなり、観光客にとても便利なサービスを提供していると同時に、徐さんの収入も増えたという。
徐さんはこのように努力を重ね、一生懸命働き、世界中からやって來る観光客から愛される存在となり、さらに、豊かな生活を送ることができるようになっている。(編集KN)
「人民網(wǎng)日本語版」2022年11月9日