浙江省麗水市蓮都區(qū)の花園路にある理髪店の近くには工事現(xiàn)場(chǎng)があり、多くの出稼ぎ労働者がそこで働いている。そして、夕方になると、1日働いた労働者が理髪店の前を通って自分の住む場(chǎng)所へと戻っていく。人民網(wǎng)が報(bào)じた。

理髪店を経営して23年になるオーナーの廖雄さんは、「今年5月中旬に、彼らの多くが汗だくで髪が亂れたまま店の前を通ることに気付いた。夏に向かって暑さが厳しくなっていく頃で、毎日疲れ切っている労働者を見(jiàn)て、一生懸命奮闘していた頃の自分を思い出した。そこで、自分の特技を生かして何かしたいと思った」と振り返る。

廖さんは思いついたらすぐに行動(dòng)に移し、店で働く見(jiàn)習(xí)いと一緒に、「出稼ぎ労働者や清掃作業(yè)員は散髪無(wú)料」という看板を店の前に置いた。

見(jiàn)習(xí)いと一緒に無(wú)料で出稼ぎ労働者や清掃作業(yè)員の散髪をする廖雄さん。（撮影?留辰）

この目を引く看板を、近くで働いている出稼ぎ労働者がすぐに発見(jiàn)。最初は信じられず、「無(wú)料って本當(dāng)ですか？」と恐る恐る聞いていたという労働者らも、本當(dāng)だと知ると安心して散髪してもらうようになったという。

無(wú)料で散髪してもらえることが評(píng)判となり、散髪に來(lái)る人はどんどん増えていった?！敢环啶と栅?0－40人來(lái)ていた。人件費(fèi)やコストかなり上がったが、労働者のためにできることがあってとてもうれしい」と、廖さんは充実感を漂わす。

3ヶ月の間に、無(wú)料で散髪してもらった労働者の數(shù)は延べ1000人以上に達(dá)しているという。

男性の髪を切る廖雄さん。（撮影?留辰）

しかし、その後、無(wú)料で散髪してもらいに來(lái)る労働者がどんどん減り、1日に數(shù)人という日もあった。廖さんは少し困惑し、気落ちしたという。

ある日、散髪に來(lái)たある労働者が、「最初の頃工事現(xiàn)場(chǎng)のたくさんの作業(yè)員がここに來(lái)ていたけれど、後になってから、一般のお客さんは200－300元(1元は約20.2円)払っていて、本當(dāng)はとても高い店であることが分かった。それで、ずっと無(wú)料で散髪してもらうというのがとても申し訳なくなり、心苦しくなった」と打ち明けた。

中には、「無(wú)料ではなくて、少しお金をもらったほうが、みんな安心して散髪に來(lái)られるのでは」と提案する人もいた。

10元もらうようになってまた散髪をしに來(lái)る作業(yè)員が戻ってきた廖雄さんの理髪店。（撮影?留辰）

「謎」が解けた後、廖さんは「確かにそうだ」と納得。そこで、9月中旬から看板の「無(wú)料」の文字を「10元」に変えた。

散髪に來(lái)たある作業(yè)員は、「散髪が10元というのはとても安い。理容師は散髪が上手だし、とても親切。10元払うようになって、申し訳ない気持ちも少し減った」と話していた。

互いに気遣い合う和やかなムードの店に來(lái)る客が増えている。（撮影?留辰）

無(wú)料から10元になったのに、散髪に來(lái)る人は逆に以前より増えた。

「毎日、大體數(shù)十人の労働者が散髪に來(lái)る」と話す廖さんは、親切にしたつもりが、自分のことも気遣ってもらったことをとてもうれしく感じているという。そして、散髪が終わり、すっきりとさわやかな姿になり、笑顔で店から出ていく労働者らを見(jiàn)て、「これからもずっと続けたい」と語(yǔ)っていた。（編集KN）

「人民網(wǎng)日本語(yǔ)版」2022年10月28日