川に浮かべた1本の長い竹の上に立ち、まるで陸地にいるかのようにスイスイと水面を移動する中國の女性が海外のネットユーザーの間で大きな話題となっている。
貴州省遵義市出身の楊柳さん(24)は、7歳の時から川に浮かべた1本の竹の上に立ち水面を進む「獨竹漂」を習い始めた。今では、救命胴衣などを裝著することもなく、竹の上でさまざまなポーズを披露することができるほどにスキルを向上させている。
寫真提供?遵義発布
水面で優雅なパフォーマンスを披露するまでの道のり
楊さんが得意とする「獨竹漂」は赤水河流域の貴州省北部が起源となっており、武俠小説の世界のような趣を備えているだけでなく、ミステリアスな雰囲気もたたえている。「赤水獨竹漂」は、2009年に、貴州省の第3陣の省級無形文化遺産リストに登録された。年若い楊さんはその少ない伝承人の一人だ。
楊さんは、「獨竹漂は水上で行うため、小柄の女性にとっては練習が難しい。私は體重が軽かったため、水面に浮かぶ竹に乗っても、安定させることすらできなかったほど」と振り返る。
楊さんは竹に乗って、立とうとして、水の中に落ち、また竹に乗って、立とうとして、水の中に落ちというのを何度も繰り返し、失敗と挫折を経験しながら、少しずつ立てるようになった。毎日、厳しい練習に耐え、少しずつ獨竹漂を楽しむことができるようにもなったという。
楊さんの初めての獨竹漂のパフォーマンス。
ダンスの要素を獨竹漂に取り入れるというのは決して簡単なことではない。楊さんは、「その難度がぐっと増す。なぜなら、ダンスには動きがあり、踴りながら竹の上でバランスを取るためには、足を伸ばし、前進し、腰を曲げ、足を橫に高く上げる練習を何度もしなければならないから。どの動きも少なくとも300回は練習しなければならない」としている。
では、なぜ、伝統衣裝を著て、獨竹漂をするようになったのだろうか?楊さんは、「私は漢服が好き。また、獨竹漂というのは秦?漢の時代から伝わっているので、中國伝統文化がそこにつまっている。そのため、獨竹漂のパフォーマンスをする時は、伝統衣裝を著て、見る人に歴史を感じてもらいたいと思った」と説明する。
練習はうそをつかないと言われるように、楊さんは厳しい練習を毎日積んで、バレエや民族ダンス、モダンダンスなどと、獨竹漂をうまく組み合わせることに成功した。最高のパフォーマンスを見せることができるようにと、楊さんは自宅でも、毎日竹に乗って2時間練習しているという。
海外のネットユーザー「素晴らしい」
楊さんの動畫が、ショート動畫共有アプリ「抖音(Tik Tok)」などのプラットフォームに投稿されると、再生回數が瞬く間に増え、千萬回にも達している。また、動畫は海外のプラットフォームでも投稿されている。
動畫の下のコメント欄には、「誰にもまねできない」と目を丸くするネットユーザーのコメントであふれている。
「これは全く新しい『白鳥の湖』だ」。
「これまで見た中で最も神秘的な動畫。彼女は優雅で、美しく、とても素晴らしい」。
(編集KN)
「人民網日本語版」2021年5月28日