世界保健機関(WHO)が27日に発表したデータによると、新型コロナウイルスによる肺炎は現在201ヶ國?地域に広がり、世界に影響を及ぼしている。新華網が伝えた。
アナリストは、「今回の感染癥はグローバル化が深化を続ける背景の下で爆発的に増加し、グローバル化プロセスにとって重大な試練だといえる。グローバル化は不可逆の歴史的な流れであり、各國は世界的な問題に対処する際の協調協力を強化し、グローバルガバナンスシステムを整備しなければならない。この過程で、中國が提起した人類の運命共同體の理念がこれから重要な役割を発揮するだろう」と指摘した。
感染癥の試練に直面
米國のジョンズ?ホプキンス大學が発表した最新のデータでは、現在、世界の感染者は60萬人を超える。人が世界規模で頻繁に往來することなどがウイルスの急速な感染拡大の重要な原因となり、世界に広がる産業チェーンも感染癥が経済に與える打撃をより多くの國へ波及させる。感染癥はグローバル化がもたらすリスクを露呈し、グローバル化プロセスは試練に直面している。
ハーバード大學のスティーブン?ウォルト教授(國際関係)は、「感染癥は國家主義と民族主義を増大させる可能性もある。同時に、グローバル化の時代の中で深刻な感染癥に効果的に対処するにはどうすればよいかは、グローバルガバナンスシステムにとっての試練でもある。新型コロナウイルスの襲來に直面して、各國の反応は様々で、対策の効果にも大きな開きがある。このように各國間の足並みがそろっていないことが、世界的な公衆衛生上の危機に対処することをより一層難しくしている」と警告した。
米コロンビア大學のロバート?ジャーヴィス教授(國際関係論)は、「人々は後で振り返った時に、真の問題は各國の間に効果的な國際協力が形成されなかったことだとわかるだろう」と述べた。ロシア戦略発展基金専門家委員會のイゴール?シャトロフ會長は、「一部の國はグローバル化の問題をめぐって『自國だけで動き』、危機に遭遇した時に、他國との相互支援や協力が不十分だった。これは自國にとっても他國にとってもマイナスだ」との見方を示した。
グローバル化の流れはとどめることができない
専門家によると、「グローバル化はとどめることのできない歴史的な流れであり、このたびの感染癥で一連の挫折に見舞われる可能性があるが、前進の歩みが止まることはない」という。
ジャーヴィス氏は、「この感染癥により世界各國は短期的には自國の問題により注目するかもしれないが、グローバル化によって形成された産業分業の優位性は明らかであり、今はまだ感染癥がグローバル化の明らかな後退をもたらすとは斷言できない」と述べた。