呉文華さんが育った1980年代、英語に対する中國人の學習欲というものはほとんどなかった。だが、彼女は今、言語は人生を左右する重要な鍵となることを確信している。彼女は11歳になる息子のために、某オンライン教育會社に申し込んだ。同社は、米國人教師による中國人小學生向けオンライン語學マンツーマン授業を提供している。ブルームバーグの報道を引用して環球時報が伝えた。
呉さんのような保護者が中國の教育ブームを後押ししている。英語や算數のオンライン授業を受ける中國人の子どもはきわめて多く、知識経済時代に必要不可欠なスキルを習得している。中國の保護者は常に學業成績を最も重要なものとみなしてきており、現在、保護者たちは資金を投じるべき第二の學習塾のルートを得たことになる。このような狀況が中國教育市場を推進しており、スイスの金融グループUBSの推算によると、中國教育市場の規模は今後5年以內に1650億ドル(1ドルは約108.35円)に達する見込みとしている。
インターネット関連のベンチャー企業は、インターネット時代に成長し、オンライン學習の優位性を有望視するこうした保護者に著目している。本社を北京に置くVIPKIDの登録會員數はすでに20萬人に達しており、セコイヤ?キャピタルなどのベンチャー企業からのベンチャー投資を獲得している。上海のオンライン教育グループiTutorGroupも、アリババなどの企業から資金面での支援を得ている。UBSのアナリストを務めるエドウィン?チェン氏は、「中國の保護者は、何よりも子供の出世を望んでおり、子供が清華大學や北京大學などの一流大學に合格することを夢見ている。これが、教育市場における巨大なニーズを生み出している」と指摘した。
歐米諸國では、オンライン教育企業は生き殘りのために奮闘し続けている。今でも多くの人が、「デジタル教育が伝統的な教室での教育に取って代われるのか」という疑問を抱いている。だが、中國ではさまざまな要因から、オンライン教育が一大ブームを巻き起こしている。その背景として、まず、優秀な教師、特に優れた英語教師を大都市以外では見つけることが極めて困難という狀況がある。次に、インターネットとモバイルサービスが中國にますます普及しているという狀況が挙げられる。教育に非常に熱心な中國のモーレツパパ?ママにとって、未來のハイテク社會で十分にやっていけるよう子供にしっかりと準備させるためには、多少のリスクはいとわない。深センに住む龔愛華さんは、「伝統的な學習塾はやや高いということもあるが、オンライン教育の最大のメリットはデータ化できる點。子供が何を學んだか、どんな點を改善すべきか、子供の學習進展狀況はどうなのかを保護者がすべて把握できる」と話した。
アジアの近隣諸國と比べ、中國の保護者の學習塾に投じる金額はまだ少ない。昨年、學習塾に通う中國の子供は全體の37%だったが、日本、韓國では、この割合はいずれも70%に達している。だが、UBSは、「今後5年以內に、中國でもこの割合は50%に達するだろう」と予測している。(編集KM)
「人民網日本語版」2017年9月12日
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