中國の崔天凱駐米大使はこのほどカリフォルニア州で、米ブルッキングス研究所ジョン?L?ソーントン中國センターの主催で行なわれた「米中リーダーフォーラム」で講演を行なった。中國新聞社が伝えた。
崔大使は南中國海問題について「米國は南中國海の『軍事化』に反対するとしているが、実際には南中國海に軍艦や軍用機を派遣し続けている。こうした行為を制限しなければ、南中國海の『軍事化』を真に招く」と述べた。
崔大使は「南中國海問題は本質的に領土と海洋管轄権の爭いだ。中國が行なっているのは、長期的に堅持している合法的権益を揺るぎないものにし、守ることに他ならない。だが中國の行動は著しく誤解され、アジア太平洋と世界における米國の覇権に挑戦する戦略的措置とも見られている。現在南中國海問題は懸念され、米側の一部高官の発言と米軍の行動は南中國海情勢の緊張を激化する恐れがある」と表明。
「國際規則、特に國連海洋法條約の遵守を中國に求め続ける者がいる。だが彼らは國連海洋法條約に基づき中國が享受する合法的権利を否定し続けている。彼らは國連海洋法條約が主権と領土をめぐる爭いには適用されず、この點が明記されていることを忘れている」と述べた。
崔大使はさらに「航行の自由という概念は常に米軍側によって、南中國海で行動を起こす理由とされている。実際には、米國が『航行の自由作戦』を行なう初志は國連海洋法條約の航行の自由についての境界線に対抗するためだ。米國は國連海洋法條約が世界における米海軍の行動の自由を制限していると考えているからだ。さらに不安を抱かされるのは、こうした発言や行動が後ろ盾があるので怖いものがないとばかりに、一部の者に居丈高な挑発的行動を取らせることだ」と述べた。
また「もしこうした挑発に対して中國が措置を講じれば、米國は同盟國としての義務を履行するとの指摘がある。こうした発言は中國を脅すものであり、真に衝突を引き起こすものではないかもしれない。だがもし中國側がこうした発言に恐れをなさなければ、米側はどう行動するだろうか?米側のこうしたやり方は明らかに衝突へ向かう道であり、危険であり無責任だ」と述べた。