2015年が始まり、中國の大勢の創業者たちは「政策のお年玉」をもらえることになった。李克強総理はこのほど國務院常務會議を開催し、400億元(約7520億円)規模の「國家新興産業創業投資誘導基金」を設立することを決定した。起業やイノベーションに支援を提供し、産業のバージョンアップを促進するのが狙いだ。専門家は、「これまでの基金と異なり、この基金では『誘導』と『孵化』の職能が突出しており、政府の利益譲渡、社會資本の優先的な分配、市場化された運営などの方法で、創業者、技術、製品、市場が連攜するための良好な環境作りをし、中國の『イノベーション経済』の旺盛な活力を喚起するものになる」と指摘する。「人民日報」海外版が伝えた。
(1)財政のてこ入れで民間投資を喚起
行政審査の項目を大幅に撤廃したり下級機関に委譲したり、創業初期の稅負擔を減免したりするなど一連の措置に続き、中國の改革者たちは政府の簡素化?権限の開放、社會全體での起業?イノベーション環境の創出という道のりでまた新たな方法を見いだした。
新基金ではよちよち歩きの段階にあるイノベーション型企業への支援に重點が置かれ、こうした企業が技術と市場との融合、イノベーションと産業との連攜、新興産業の孵化?育成を促進することが目指され、経済のミドルクラス?ハイクラスへの進展の促進で積極的な役割を果たすことが目指されている。李総理は、「いくつかの戦略的産業基金、財政特定資金などの『小銭』をかき集めて、効果的に利用し、財政資金のもつ『四両で千斤を撥く』(小さな力で大きい力をはじき飛ばす)役割を十分に発揮させ、科學技術イノベーション型企業への支援により力を入れていく」と述べた。
専門家によると、新基金の設立は中國のイノベーションが駆動する発展戦略を実施する上での実質的な措置の一つだ。中國社會科學院バーチャル経済?データ科學研究センターの李自然客員教授は、「新基金は科學技術成果の合理的で効果的な譲渡、流通、価格設定、管理を促進し、技術と市場との融合を促進し、より多くの社會資本をイノベーション分野に配分するよう誘導し、イノベーション企業の資金難や資金調達コストの高さといった問題を解決する上で、重要で直接的かつ積極的な役割を果たすものとなる」と話す。