私は今年9月に就任したが、このポストを得るのは容易ではなかった。離れて數年経った中國に戻るため、駐日歐州連合大使在任中の今年2月、このポストへの申請を行った。面接など一連の厳しい選考過程を経て、6月にこのポストを得ることになった。(文:ハンス?ディートマール?シュヴァイスグート駐中歐州連合大使。人民日報掲載)
駐中大使となったのは初めてではない。2003年から2007年まで駐中オーストリア大使を務めた。その當時も中國に魅せられていた私はほぼ毎週末、新たな面を発見しようと中國を見て回った。ほとんどの省に行ったことがあるが、特に雲南は帰るのを忘れてしまうほどで、生涯で最も素晴らしい旅の一つになった。新疆への旅を準備していた2007年、新たな赴任の通知を受け、旅は斷念せざるを得なくなった。
今回、中國に帰って來て、すべてに親しみを覚えている。もちろん北京は大きく変化し、多くの建設プロジェクトで都市の風貌は変わった。大気汚染や交通渋滯などの新たな問題も生まれた。
中國に戻って來た初日、建國門外に用があった私は、45分前には出発しなければならないと秘書に言われて驚いた。10年前なら15分もあれば著いてしまったものだ。これも中國が急速に発展し、豊かになっていることの印だろう。人々の財布がふくらめば、自家用車のニーズも自然と増える。北京や中國だけでなく多くの都市や國家が類似の発展段階を経てきた。中國は大きく、都市も膨大であるため、問題が深刻に見える。中國政府はこれらの問題に真剣に取り組んでおり、問題解決の決意を持っていると思う。
中國に戻ってくることができて嬉しい。歐州と中國の関係は重要さを増しており、駐中歐州連合大使は我々の外交系統において最も重要なポストの一つだ。仕事環境は素晴らしく、代表団のすべての職員は歐州人も中國人も含めてやる気に満ち、真剣に仕事に取り組んでいる。中國に戻って3カ月になるが、中國が歐州を歓迎していることをひしひしと感じる。中國政府の高官とたびたび會うが、「歐中関係」という言葉を聞かない日はない。ブリュッセルでも同様だ。歐中雙方はこの重要な関係を新たな段階に進めようとしている。大事な時期に中國に來たと思っており、この使命の責任は大きく、さらに努力しなければならないと感じている。