日韓両國にとって來年2015年は國交正?;?0周年の記念の年にあたる。だが現在の日韓関係は非常に悪く、安倍首相と樸槿恵大統領は現在に至るまで正式な首脳會談を実現できていない。米國までもが日韓関係の不正常な狀態を不安視している。だが慰安婦問題の影響は大きい。慰安婦問題を否定する日本の動きに韓國は不満を抱いており、慰安婦問題は日韓関係の緊張の原因となっている。日本國內では現在、右傾化した保守主義的なムードが濃く、日本の右翼勢力は慰安婦問題の存在を否定し続けている。米國の圧力の下で日韓関係改善のための良策を見つけられるかは、今後數年の安倍首相の外交手腕にかかっている。
今回の総選挙では、沖縄県の4つの選挙區で自民黨の候補者が全員落選した。安倍內閣が普天間基地移設問題で名護市辺野古への移設計畫を強行すれば、大きな抵抗に遭うことが予想される。だが普天間基地移設の問題は、日米関係にもかかわる重大な問題である。米國は安倍首相に対し、普天間基地を計畫通り辺野古地區に移すようにと圧力をかけているとされる。だが就任したばかりの翁長雄志沖縄県知事は、辺野古移設に強く反対している。沖縄選挙區での自民黨候補の全滅は、米軍普天間基地の辺野古移設を日本政府が強行しようとしていることに対する沖縄県民の強い反対の意志を示している。安倍首相にとっては、米國と沖縄の両方の利益のバランスをいかに取り、普天間基地移設の問題を雙方の意にかなう形でいかに解決するかが課題となる。米國にも申し開きが立ち、沖縄の自治體と人々の怒りも靜められるような著地點を見つけられるかは、安倍首相の外交手腕の試金石となる。
來年は、中國の抗日戦爭と世界の反ファシスト戦爭の勝利の70周年の年であり、國連創立70周年の年でもある。安倍首相はこの節目となる年、中日関係や日露関係をいかに穏やかに発展させるかという大きな外交任務に直面する。日本の右翼勢力は第2次世界大戦の侵略の歴史を否定しようと躍起になっており、2015年という記念すべき年に影を落としている。安倍內閣にとっては、中國やロシアとの関係の根本的な解決をいかにはかるかが外交能力を問う試練となる。安倍首相がもしも、國內の右翼勢力の干渉を抑えこみ、歴史問題について國際社會が納得できるような誠意ある回答を打ち出せば、2015年は、安倍首相が日本を「新生」へと導いた転換の年となるだろう。だがもしも安倍首相がこれまで通り自説に固執し、歴史問題について硬直した保守的な態度を取り続け、さらに靖國神社を參拝するなどして、2015年という「歴史問題」解決の絶好のチャンスを失えば、中國やロシアとの関係を改善?発展させたいという安倍首相の主張は空談に終わるだろう。
安倍首相は、総選挙に勝っても安心できる狀況にはない。政治?経済?外交の各方面で様々な問題が山積している。安倍內閣がどこに行こうとしているのかに、日本人を含む多くの人びとが注目している。安倍首相が勝利でのぼせ上がって道を誤るなら、その「長期政権」の願いははかない夢に終わるだろう。(文:厖中鵬?中國社會科學院日本研究所學者)(編集MA)
(本文章は人民網日本語版の著作権コンテンツです。書面による許諾がない限り、同コンテンツを無斷で転載することを禁じます。)
「人民網日本語版」2014年12月17日