過去1週間あまりに、一連の重要な地域會議や首脳會議がアジア太平洋地域で相次いで開催された。北京でのAPEC會議、ネピドーでの東アジアサミット、ブリスベンでのG20首脳會議は、地域と世界の経済ガバナンスについて新たな國際協力構想を打ち出した。この3つの會議において中國は目覚ましい働きをした。(文:沈丁立?復旦大學國際問題研究院副院長。人民日報海外版コラム「望海樓」掲載)
中國は地域自由貿易體制のアップグレードについて実行可能なビジョンを示し、周辺、アジア太平洋、さらには世界的範囲のコネクティビティの強化に向けて知恵とリソースを提供した。中國が大々的に提唱する「1ベルト、1ロード」構想はアジア太平洋地域のインフラを力強くアップグレードすることから、これらの盛大な會議で広範に重視された。
國際社會はこの雄大な計畫について、アジア太平洋海陸両區域の工業?金融インフラネットワークを構築し、人類の連結に全く新たな方式を切り開くものであり、世界経済の畫期的成長を導くことが期待されるとの認識で一致している。
すでに中國が改革開放初期の國際體制への融合から、國際関係の新局面の形成という時代に入ったことは明らかだ。30年余りの経済開放を通じて、すでに中國は現有の國際體制に精通するとともに、発展を通じて改革の深化が必須であることを認識するにいたった。現在中國が開発を加速しようとすれば、必ず逆に改革の深化を迫られることになる。過去の発展によって得た経験と教訓、およびそれによって成長した能力によって、中國が國際ガバナンスに參加するための環境が整った。中國がAPEC會議とG20首脳會議でアジア太平洋と世界のガバナンスについての中國プランを打ち出した基礎はここにある。
一連の會議の後には、會議での共通認識を行動に移すことが必要だ。アジア太平洋での自由貿易の推進であれ、「1ベルト、1ロード」構想の実行であれ、あるいはコネクティビティの貫徹であれ、著実な前進が必要だ。そしてどの実行も中國を一層の開放、さらなる活力へと導き、10年後、20年後にさらに競爭力に富む新型の強國へとアップグレードさせるだろう。