ネイチャー誌(電子版)に掲載された研究結果によると、中國南方で一連の説明しがたい球形の化石が発見された。これは初期の動物が殘したものの可能性がある。この謎の化石が、細菌や単細胞?原生生物である可能性は低い。研究によると、この化石は巖の中に600萬年以上保存されていた細胞であり、非常に複雑で、分化を始めている。多細胞の藻類か、太古の動物の胚胎である可能性もある。科技日報が伝えた。
この奇妙な化石は中國南方の「陡山沱組(Doushantuo Formation)」と呼ばれる巖層から発見された、メガスフェラ屬と考えられている。バージニア工科大學の生物學者の肖書海氏は、1998年に初めてメガスフェラ屬の標本の研究を始め、これが動物の胚胎である可能性が高いと推測した。
これらの化石のサイズは0.03インチ(0.7ミリ)ほどで、発見された地域は當時淺い海だった。現在までに、これらの胚胎が成長した動物の化石は見つかっていない。肖氏は、「これまでメガスフェラ屬は、主に『Doushantuo Formation』の灰色の巖から得られていた。私と研究チームは、黒色の巖からより珍しい化石を発見している」と述べた。
巖を薄く切斷することにより、研究者は光を利用しその構造を見ることができる。これは色付きのガラスを見るようなものだ。研究者は多くの細胞が球形を呈し、一カ所に集まっているのを観察した。肖氏は、「これらの化石は、単細胞生物と多細胞生物の間の過渡期を示す可能性がある」と推測した。しかし同チームの研究によって、藻類の生物と同じ構造?形式を持つものが発見されている。これはこの化石が、植物に近い可能性があることを意味している。(編集YF)
「人民網日本語版」2014年10月13日