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5月21日は「何でもほどほどに」という中國の知恵が詰まった二十四節(jié)気「小満」

人民網(wǎng)日本語版 2021年05月21日13:33

21日、二十四節(jié)気の8番目、夏を6つに分けたうちの2番目の節(jié)気「小満」を迎えた。二十四節(jié)気の中で、唯一植物の生長の狀態(tài)から名前が取られた節(jié)気だ。

中國の農(nóng)家の間には、「小満になると、麥の実が少しずつ大きくなる」という言葉があるように、この頃から、夏に収穫期を迎える作物が成長し、大きな実をつけて、弾けそうなほどに「満ちる」ようになる。ただ、そうなるまでにはまだもう少しかかるため、「小満」と呼ばれている。

「小満」を迎えると、気溫が目に見えて上昇し、雨も多くなり、ジメジメした蒸し暑い夏が到來する。農(nóng)家にとって、「小満」は、忙しい時期となり、その名前には「豊作」を願う思いも込められている。田植え、麥の世話、菜の花の収穫、蠶の養(yǎng)殖など、この時期になると、農(nóng)家は繁忙期となる。

二十四節(jié)気を見ると、「小暑」の後は「大暑」、「小雪」の後は「大雪」、「小寒」の後は「大寒」となっている。

しかし、なぜ「小満」の後に「大満」はないのだろうか?

実は、「小満」には、中國文化の知恵が詰まっている。

中國伝統(tǒng)文化には、考えや行動が中立であることを意味する「中庸之道」という思想があり、「満々」や「大満」は禁物だ。

「あまり自信たっぷりでは損を招き、控え目の方がかえって得をする」や「満月が欠け始めるように、物事は絶頂期に達(dá)すると下り坂に向かう」という古くからの言葉があるように、物事は極點に達(dá)すると必ず逆の方向へ向かい、幸せが頂點に達(dá)すると悲しいことが始まるもので、どんなことでも「満々」であってはならないのだ。

ノーベル文學(xué)賞受賞者の莫言はかつて、「世界で、最も忌み嫌うべきことはパーフェクト。月を見るといい。満月になるとすぐに欠け始める。木に実った果実は、熟すとすぐに落ちる。どんなことでも、少しだけ欠點を殘しておかなければ、長続きしない」と語った。

どんなことでも、頂點に達(dá)すると、反対の方向に向かって進(jìn)み始め、一つのことが盛んになると別のことが鎮(zhèn)まり、一つのことが鎮(zhèn)まると、別のことが盛んになるものだ。

つまり、最も勢いのある時は、衰退に近づいているということだ。

食事は腹七分、お茶はコップに7分目と言うように、どんなことでも「少し足りない」程度がもっともいいというのは、古代の人々が私たちに伝えてくれている知恵にほかならない。(編集KN)

「人民網(wǎng)日本語版」2021年5月21日

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