「中國天眼」と呼ばれる國家重大科學技術インフラである500メートル口徑球面電波望遠鏡(FAST)が國の検収に無事に合格し、正式に開放され、稼働が開始した。科技日報が伝えた。
國家検収委員會の専門家は、FASTの総合性能が世界の先進水準に達しており、中國の天文學における重大な獨創的発展を促進するうえで重要な意義を持つとしている。
中國科學院國家天文臺研究員で、FAST運営?発展センター常務副センター長を務める姜鵬チーフエンジニアは「世界的には、従來の大型電波望遠鏡の調整期間は通常4年を下回ることはないが、FASTは受信面積が大きく、構造?システムがより複雑であるため、その調整は極めてチャレンジングだ。FASTチームは2年間にわたるテンポの速い調整作業により、追跡、ドリフトスキャン、移動中スキャンなど複數の観測モデルを実現し、多くの重要指標は予想以上となった。2019年4月に技術検収に合格し、國內の天文學者に試験的に開放された」と述べた。
FASTの試験運営後、設備は安定的で高い信頼性を維持し、その感度は口徑が世界2位の電波望遠鏡の2.5倍以上。中國科學院國家天文臺FASTの厳俊プロジェクトマネージャーは活動の総括報告で、「中國が建造した電波望遠鏡が主要性能?指標でトップになったのはこれが初めてだ」と述べた。一方、FASTは調整段階で一部の価値ある科學データを取得し、段階的な科學成果を上げた。
中國科學院院長で、黨組書記の白春禮氏は「FASTは真新しい設計理念を採用し、貴州省のカルスト窪地を立地先とし、大型望遠鏡を建造する新たなモデルを打ち立てた」と述べた。FASTは世界最大口徑の電波望遠鏡として、多くの獨自のイノベーションを実現した。中國の関連學科?分野?産業の技術水準と獨自のイノベーション力を大幅に引き上げた。(編集YF)
「人民網日本語版」2020年1月13日