中國外交部(外務省)の耿爽報道官は3日、アフリカ諸國が中國によるいわゆる「債務のワナ」への警戒を次第に強めているという見方について、「中國とアフリカの協力が上手く行っているか否かについて、最も発言権を持っているのはアフリカ諸國とその國民だ。メディアは、理性的かつ客観的な見地から、中國とアフリカの協力について評価してほしい」とコメントした。新華社が伝えた。
記者から、「タンザニアやケニアなどのアフリカ諸國と中國との個別協力プロジェクトをめぐり、最近いくつかの紆余曲折が起こっていると報じるメディアがある。英エコノミスト誌にこのほど掲載された文章によると、一部の中國―アフリカ協力プロジェクトの収益が、予想通りにはいかず、アフリカ諸國が中國による『債務のワナ』に対するへの警戒を次第に強めているとした。これについての中國側のコメントは?」という質問があった。
耿爽報道官は、これについて、以下の通り答えた。
「中國は、數多くのアフリカ諸國と、さまざまな協力プロジェクトを展開しており、成功事例は枚挙にいとまがない。このプロセスで、個別プロジェクトの市場化運営における問題が一部発生するのは、理解できることだ。我々は、アフリカ側の希望を尊重するという姿勢をベースに、関係國との対話を強化し、友好的な協議を進めることで、これらの問題に妥當な解決法が見つかることを期待している」。
「アフリカ諸國の良きパートナー、良き友人、良き兄弟として、中國は、これまでずっと、アフリカ諸國の需要に基づき、対アフリカ融資?協力の強化に盡力してきた。アフリカ諸國のインフラ環境の改善や経済発展の加速の一助となり、アフリカの國や國民に実際のメリットをもたらしてきたと自負している。中國は、アフリカとの協力において、アフリカ諸國の債務の持続可能性について十分に考慮し、従來から友好的かつ平等な協議を通じ、雙方がいずれも納得できる案を探ってきた。このことも、中國とアフリカの協力が、アフリカ諸國に歓迎されてきた根本的な原因のひとつであろう」。
「事実は雄弁に勝り、正義は人々の心にあるものだ。中國とアフリカの協力が上手く行っているか否かについて、最も発言権を持っているのはアフリカ諸國とその國民だ。先日開催されたG20大阪サミット中に行われた中國とアフリカの首脳會議および北京で開催された中國アフリカ協力フォーラム北京サミットコーディネーター會議において、アフリカ諸國の指導者はいずれもアフリカと中國の協力成果を高く評価し、雙方が投融資などの分野で協力をさらに強化し、アフリカの相互接続と持続可能な発展により大きく貢獻するよう希望した。南アフリカ共和國、エジプト、セネガル各國の大統領および多くのアフリカ諸國外相はいずれも、中國側の約束を重んじる忠実な姿勢や有言実行の態度を賞賛し、中國アフリカ協力フォーラム北京サミットの成果が全面的に遂行されることを確信していた」。
「私は、アフリカ諸國の指導者の態度は、數多くのアフリカ諸國國民の心の聲を代表するものであり、いわゆる『債務のワナ』に対する最も強力な回答であると思っている。我々は、アフリカが発するこれらの聲にメディアが耳を傾け、理性的かつ客観的な認識にもとづき中國とアフリカの協力を考えるよう期待している。事実を省みることなく、勝手な憶測をすることは控えて頂きたい」。(編集KM)
「人民網日本語版」2019年7月5日