國務院の李克強総理は26日から29日にかけて、中?東歐の公式訪問を行っている。今回の訪問は中國と中?東歐との「中國—中?東歐諸國協力」(16+1協力)の5周年にあたり、國內外で注目を集める。アナリストは、「すでに発表された成果リストをみると、中國と中?東歐諸國は『一帯一路』(the Belt and Road)建設における連攜で共通認識がさらに深まったことがわかる。未來の中國と中?東歐の経済貿易協力がさらに深まりをみせることが予想される」と話す。人民日報海外版が伝えた。
▽経済貿易関係が流れとは逆に増大
最近、世界経済と國際貿易は低迷狀態が続くが、中國と中?東歐16ヶ國との経済貿易関係は流れとは逆に深まりをみせる。中國企業は中?東歐16ヶ國との貿易に439億~587億ドル(1ドルは約111.5円)を投入し、中國の16ヶ國からの農産物輸入は300%以上増加し、國際定期貨物列車(中歐班列)の累計運行數は6千本を超えた。
商務部(商務省)の李成鋼部長補佐は、「『16+1協力』メカニズムが構築されて5年になり、一連のインフラ、相互接続、金融協力といった重要プロジェクトが緩やかに推進され、次々に建設され、ここから協力メカニズムが成熟期、収穫期に入ったことがうかがえる」と述べた。
外交部(外務省)が発表した最新のリストをみると、今回は中國と中?東歐諸國との間で、EC、農業食品、検査検疫、インフラ、公共事業などさまざまな分野でより進んだ協力の枠組みが構築されたことがわかる。
武漢大學國際問題研究院の張暁通副院長は取材に答える中で、「中?東歐地域はユーラシア大陸の経済回廊の重要な位置にあり、その発展と安定がユーラシア大陸全體の平和と繁栄に関わりをもつ。李克強総理の今回の訪問で、中國と中?東歐諸國との二國間経済貿易関係の一層の強化や相互接続の促進のために多くのことがなされ、経済貿易関係をさらに促進し、経済成長の原動力を高め、ひいてはユーラシア経済の回復を牽引することが期待される」と述べた。
▽「一帯一路」と連攜発展
チェコ大統領顧問のジャン?コホウト氏は、「『一帯一路』(the Belt and Road)は中國の対外開放政策の中で最も目立つポイントの一つであり、歐州とアジアの発展にとっていずれも非常に重要な意義がある」と述べた。
アナリストは、「中?東歐16ヶ國はすべて『一帯一路』の參加國であり、『一帯一路』建設の枠組みの中で『16+1協力』を展開すれば、歐州連合(EU)加盟國の相互接続を促進し、ユーラシアの連攜発展を推進し、より多くの協力の新しい可能性を開拓できるだけでなく、他の地域が『一帯一路』に參加する際の手本になる」と指摘した。
スウェーデンのストックホルム國際平和研究所のリチャード?キアス氏は、「『一帯一路』イニシアティブはEUの一連の地域でのインフラ不足、相互接続の格差、政策協調の不足を補う上でプラスになり、さらにはこうした國々の経済発展に積極的な貢獻をすることになる」との見方を示した。
対外経済貿易大學國際経済貿易學院の崔凡教授は、「一方で、今や中國自身の発展が新時代に突入し、より高い供給能力とより大きな需要を抱えた市場がある。また一方で、『一帯一路』は呼びかけから今日までの間に徐々に効果を発揮し、世界でますます認められるようになった。そこで中?東歐諸國が自國の発展と『一帯一路』イニシアティブとの連攜をより重視するよう促進することで、今回の李総理の訪問が長期的なプラス効果を発揮することになる」と述べた。
▽歐州とアジアの接続で幅広い商機
経済貿易の効果がますます多くなり、歐州とアジアが接続することで幅広い商機が生まれる。たとえばハンガリー政府が「東への開放」を宣言して以來、中國との二國間関係は深化を続け、ハンガリーの対中経済貿易協力は緩やかに発展してきた。2017年も二國間貿易は成長傾向を維持し、ハンガリーから中國への輸出額は19億4千萬ドルで前年同期比24.6%増加し、ハンガリーの中國からの輸入額は29億1千萬ドルで同12.9%増加した。
崔教授は、「現在、中國は対外開放の新たな段階に入った。今後15年間、中國は24兆ドルの商品を輸入し、海外からの直接投資2兆ドルを誘致し、対外投資額は2兆ドルに達し、アウトバウンド観光客數はのべ20億人を超える見込みだ。より重要なことは、中國が中?東歐各國とこうした発展のチャンスを共有したいと考えていることだ。よって長期的にみて、中?東歐のユーラシア地域での経済的地位が上昇を続けることが予想される」との見方を示した。(編集KS)
「人民網日本語版」2017年11月30日
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