日本の明仁天皇(82)は8日午後のビデオ談話で、高齢と體力の衰えにより國の象徴としての公務を履行するのが「困難」になったとして、強い「生前退位」の意向を示した。安倍晉三首相はその後、明仁天皇のビデオ談話の內容を真剣に考慮すると表明した。新華網が伝えた。
■明確な指向性?
新華社の元東京駐在記者、劉華氏によると、明仁天皇の今回の談話には注目すべき點が次の2つある。
第1に、退位の考えを明確に表明した。さらに、「摂政」の方法を採用しない理由も説明した。常に曖昧な天皇の発言において、今回、この問題における表現は極めて明確だった。これによって、今後の天皇の退位過程における各種の可変的要素が排除された。このため日本政府は「皇室典範」改正の作業に近く著手するとともに、複雑な國會での審議と討論を経る必要がある。これは客観的に、憲法改正のプロセスを遅らせる。第2に、繰り返し「憲法」に言及し、特に現行憲法に基づく天皇の「象徴」としての地位を強調した。この點は非常に重要だ。自民黨が以前発表した憲法改正草案では、「天皇」の條文に「國家元首」としての権能が追加されていた。
天皇は「國家元首」との言い回しは、戦前の「大日本帝國憲法」に見られたものだ。安倍政権の憲法改正草案はこの言い回しを復活させようとしている。こうした中、明仁天皇が現行憲法を繰り返し強調し、天皇は「象徴」であることを繰り返し強調したことには、明確な指向性がある。
明仁天皇は今回、自らが現行憲法に基づき「象徴」であることを明確に指摘し、天皇には「國家政治」の権能がないことを強調した。この姿勢表明は政治的に非の打ち所がなく、右翼及び保守勢力が將來天皇制を利用して國家神道と舊日本のイデオロギーを復活させる可能性を奪うものだ。(編集NA)
「人民網日本語版」2016年8月9日
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