國際通貨基金(IMF)は19日、「IMF理事會はこのほど、特別引出権(SDR)の現在の構成を9カ月間延長する決定を下した」との聲明を発表した。これにより、人民元のSDR採用は、2016年9月30日まで先送りされることとなった。 中國新聞社が報じた。
SDR通貨バスケットは、IMFが1969年に創設した國際準備資産で、ユーロ、日本円、 スターリング?ポンド、米ドルの4種類で構成されている。IMFは5年に1回、SDR構成通貨の見直しを行っている。見直し作業はすでに始まっており、今年末には終了する見通し。人民元が新たに構成通貨として採用されるか否かに、注目が集まっていた。
以下は、IMFが19日に発表した聲明の概要。
IMFの擔當者は今月4日、理事會に対し、SDRの現行構成を延長する提案を盛り込んだ報告書を提出した。理事會は11日、この提案を審議?通過させた。SDR現行構成の延長は、金融市場における取引を混亂させないために決定した。また、SDR加盟國の意見を取り入れたことにもよる。ある國家は、SDRの構成通貨は、今年以降も當面、現狀を維持することが望ましいとしている。
今回、SDR構成通貨が維持されたことで、加盟國に一定の「過渡期」を提供できることとなった。また、構成通貨に新しい通貨が加わることで生じ得る変化に対しても、事前準備を行う余裕が生まれた。今回の見直し延期と評価プロセス?結果の間には、一切関連性はない。
IMFが公開した投票ルールによると、今後、人民元がSDRに採用されるには、70%以上の賛成票を獲得しなければならない。今のところ、「人民元は自由利用が可能な通貨か否か」が、IMFの評価のポイントとなっている。(編集KM)
「人民網日本語版」2015年8月24日