▽歐米の大手メーカー、農村市場に進出
中國百貨商業協會化粧品?洗浄用品分會副秘書長の谷俊氏は「歐米の大手日用化學品メーカーの業績が下がった主な原因は、消費の疲弊と競爭の加速だ。中國市場を見ると日韓?中國ブランドの臺頭と、ネット通販による打撃により、歐米ブランドに大きな圧力がかかった」と指摘する。
業界観測筋は「日韓ブランドの製品はアジア人の肌質に合っている。若い消費者にも、新製品を受け入れやすい。これに比べ、P&Gやユニリーバの多くの一般化粧品はブランドの老化が進んでいる」と指摘する。
中國市場の爭奪に向け、大手メーカーは自社ブランドの位置づけを引き下げて市場の開拓に取り組んでいる。6月1日に実施されたスキンケア商品の関稅引き下げ政策を受け、ロレアル、エスティローダー、アモーレパシフィック、資生堂などの外資ブランドは一部製品の値下げを発表、2割以上の値下げになった商品もある。業界観測筋は「価格調整で國內消費者をひきつけようとしているのは、中國人消費者が海外通販や代理購入などで國外から商品を購入するのを防ぎ、中國市場の業績に打撃が及ぶのを避けるため」と指摘する。
P&G、ユニリーバ、ロレアルなどは販売のターゲットを農村に向けた。今年6月、同3社は中國ネット通販サイト最大手のタオバオ(淘寶網)と共に農村で事業展開し、60県?1000カ所の村でバス?トイレタリー用品を販売、10県?300カ所の村でスキンケア?メイクレッスンを実施した。
業界観測筋は、「大手日用化學品メーカーが農村市場に進出するのはよいこと。農村の末端市場は大きく、偽物が數多く出回っている。これまで大手メーカーが見向きもしなかった分野が今、肥沃な処女地となっている」と指摘する。(編集SN)
「人民網日本語版」2015年8月13日