中國政府の発表した『中國の軍事戦略』白書は、軍事戦略専門の初の白書であり、平和的発展路線を堅持し、防御的國防政策を遂行し、軍事力強化を推進する中國の斷固たる決意を認識、理解するうえで重大な意義を持つ。焦點となる問題について、軍事科學院の専門家に解説してもらった。
■積極防御戦略思想をいささかも揺るがずに堅持、発展
記者:白書は「中國は積極防御戦略思想をいささかも揺るがずに堅持すると同時に、この思想の內容を豊かにし、発展させ続けなければならない」と強調した。積極防御戦略思想は中國共産黨の軍事戦略思想の基本點だが、これはどのように形成され、発展してきたものか。
溫氷(軍事科學院國防政策研究センター研究員):「積極防御」の本質は「防御」であり、要義は「積極」にある。平和と発展の過程において、積極防御戦略思想は黨と國家の軍事政策を常に貫いてきた。長年にわたり、まさにこの戦略思想の不動性、安定性、連続性を堅持し、斷固として侵略?拡張をせず、覇権を唱えず、覇権を爭わなかったことで、中國は相対的に平和で安定した國際環境を勝ち取り、國際社會の広範な賛同と理解を勝ち取り、國家発展の重要な戦略的チャンス期を勝ち取り、世界の他の國々の安全維持、國際安全保障問題の処理に重要な參考も提供した。新たな情勢下で國家の安全を維持し、平和的発展を確保するには、積極防御戦略思想に新たな時代的內容を與えなければならない。これには國の安全保障上のニーズの変化に基づき、國家戦略目標の実現に著眼し、全體的國家安全保障観を貫徹し、世界の新たな軍事革命の発展趨勢に主導的に適応し、軍事力?手段を運用して有利な戦略態勢を築くことを一層重視し、新型の安全保障分野の挑戦への対処を一層重視し、地域?國際安全保障協力により積極的に參加しなければならない。