今年の春節期間中、中國人観光客は日本で60億元(1元は約19.1円)を消費した。日本メディアが伝えた日本のコンサルティング會社の調査結果によると、データから中國人観光客が最も多く購入したのは醫薬品であり、次が化粧品であることがわかったという。「中國婦女報」が伝えた。
ここ數年、海外での代理購入や薬品の密輸の事例が少なくない。インドのジェネリック薬の代理購入の事例、運び屋が香港から大陸部へ薬品を運んだ事例、キャビンアテンダントが西側諸國から薬品を持ち帰った事例などがあった。こうした事例の背後には共通の動機がある。國內と國外の薬品市場における巨額の価格差を利用して一もうけしようという動機だ。
だが中國人が日本で薬品を大量に購入するのは、価格が主な原因ではない。買うのは頭痛?発熱薬や蟲さされの薬などといった日本の第三類醫薬品で、中國國內では処方されていないものだ。日本で薬品を買う最大の原因は、日本の薬品はタイプが豊富で、種類がそろい、サービスも行き屆いているからだ。子ども用の薬についていえば、中國には子ども向けのタイプというものがなく、成人用を割って服用するということがしょっちゅう行われているが、日本では子ども用の薬がいろいろそろっていて、成人用を割って飲む必要はない。子ども用を飲めば十分だ。
パッケージや服用上の注意、かゆいところに手が屆くような商品開発、服用の快適さなど、日本人の細やかさが薬にも遺憾なく発揮されている。このような違いは日本の薬品が性能や薬効などの全體的な質で中國の薬品より優れているということを意味しないが、日本人が薬品製造の中に込めた人間本位という考え方は、中國人も學び、參考にする価値があるものだ。日本で最も多く購入したのが薬品だということから、中國の粗放型の薬品開発や薬品製造の方法が、そろそろ変わるべき時期に來ていることを読みとらなければならない。そうしなければ非処方薬市場でのシェアを失うが、それは大きなことではない。より重要なことは、中國でますます増大する薬品への多様なニーズに、十分に対応できなくなるということだ。(編集KS)
「人民網日本語版」2015年4月21日