中國の王毅外交部長(外相)は1日夜、モンゴルのプレブスレン外相との共同記者會見で、中蒙露3カ國が各自の発展戦略の結合、中蒙露経済回廊の建設について共通認識にいたったことを明らかにした。(文:蘇暁暉?中國國際問題研究院國際戦略研究所副所長。人民日報海外版コラム「望海樓」掲載)
國家発展改革委員會、外交部(外務省)、商務部(商務省)は先日発表した「シルクロード経済ベルトと21世紀の海のシルクロードの共同建設推進のビジョンと行動」において、中蒙露経済回廊を「1ベルト、1ロード」の枠組み構想に盛り込んだ。モンゴルとロシアが共に「1ベルト、1ロード」の協力パートナーであり、このイニシアティブの「コミュニティ」に入ったことは明らかだ。アジアインフラ投資銀行(AIIB)の「コミュニティ」にも両國の姿がある。モンゴルはすでに正式な創設メンバー意向國となった。ロシアも申請済みで、順調にいけば4月14日に正式參加する。
両「コミュニティ」はそれぞれ重點がある。「1ベルト、1ロード」は共同発展に盡力するもので、アジア歐州各國により緊密な結びつきを築き、互恵?ウィンウィンを実現することを旨としている。AIIBはインフラ整備に焦點を合わせており、既存の多國間金融機関と相互補完し、世界経済ガバナンスのより全面的で有効な方向への発展を促す。
だが両「コミュニティ」は相互に結びつき、連攜してもいる。「1ベルト、1ロード」には資金が必要であり、AIIBはその重要な支えとなる。インフラのコネクティビティは「1ベルト、1ロード」建設の優先分野で、AIIBの発展にチャンスをもたらす。
中國の発起した両「コミュニティ」は大きな規模を持つ。「1ベルト、1ロード」提唱後、中國は數10カ國と意思疎通を行い、前向きな反応を得た。中國は「1ベルト、1ロード」のビジョンと行動を発表する前に、サウジアラビア、カタール、アフガニスタン、スリランカ、トルクメニスタン、カザフスタン、キルギス、ロシア、ウズベキスタン、モンゴル、モルディブ、ベルギー、歐州連合(EU)、タイ、ミャンマー、エジプト、アルメニア、インドネシアと共同聲明の形で「1ベルト、1ロード」に対する共通認識を確認し、「1ベルト、1ロード」への相手國の支持または「1ベルト、1ロード」の共同建設に関する內容を盛り込んだ。両國の発展戦略の結合を明確にした共同聲明もある。中國はタジキスタン、カザフスタン、カタール、クウェートと「1ベルト、1ロード」建設に関する協力提案でも合意した。AIIB創設國の陣容は大変強大で、50カ國余りが創設メンバーとなる。