AFP通信は16日、ストックホルム國際平和研究所の年次報告を引用し、「2010年から2014年の武器輸出量は、米國が引き続きトップを維持し、世界の武器輸出量の31%を占めた。2位はロシアで27%。また、中國の武器輸出量が世界に占める割合は3%から5%に上昇し、4位のドイツ、5位のフランスをわずかに上回り、3位につけた」と報じた。環球時報が伝えた。
米國防大學中國軍問題擔當センター長のフィリップ?サンダース氏は、「中國は中レベルの品質の武器システムを低価格で提供している。これは南アジア、アフリカ、ラテンアメリカといった、資金不足の軍隊にとっては魅力的だ」と指摘する。
アジア地域の研究と政策提言を専門とする米シンクタンク「プロジェクト2049研究所」のイアン?イーストン氏はAP通信社の取材に対し、「中國は西側諸國が武器を輸出したがらない市場を開拓している。このことが、米國の政策決定者と軍事関係者の懸念を呼んでいる」と述べた。
こうした見方について、中國外交部(外務省)の洪磊報道官は16日の定例記者會見で、「このようなランキングは毎年変化するもので、統計を行う機関によってデータも一致しない」とした上で、「武器の輸出に対して、中國はこれまで常に慎重かつ責任ある態度を貫いてきた。國連安保理決議などの國際的な義務を守ることを前提とし、中國の法律法規に基づいて厳格な管理を行い、『輸出先國の正當な自衛能力を助ける、國際的?地域的な平和と安定を損なわない、輸出先國の內政に干渉しない』などの原則を遵守している」と述べた。
中國の軍事専門家?韓旭東氏は16日、「米國は中國の武器輸出についてとやかく言う資格はない。中國が輸出するのは軽火器がほとんどで、重火器は少ない。しかも、中國は違法な武器輸出を行っていない。一方の米國はトラブルメーカーであり、衝突する雙方に武器を売りつけている。例えば中國がハンドガン100丁を輸出しても、米國が大砲1門を輸出するほどの利益は得られない。単に武器の輸出量だけを見れば、中國は上位にランクインしているが、収益の面から見れば中國は下位に位置する。武器の輸出量、規模、総収益などによって異なるランキングとなるだろう」と語った。
ストックホルム國際平和研究所は、「同報告のデータは武器の輸出量に基づくものであり、取引額に基づくものではない」とコメントしている。(編集SN)
「人民網日本語版」2015年3月17日