商務部(商務省)の孫継文報道官はこのほどメディアの取材に応える中で、「2014年には対外投資の規模が外資導入の規模を初めて上回り、中國はついに資本の純輸出國になった。これは中國が経済貿易大國から経済貿易強國へ躍進する上での重要な目印となるできごとだ」と述べた。業界関係者は、「対外投資の規模が外資導入の規模を超えたことは、改革開放以降、主に輸出や外資導入に依存してきた中國の発展局面に重大な転換が生じたということだ」との見方を示す。「京華時報」が伝えた。
▽対外投資が初めて外資導入を上回る
商務部が発表したデータによると、14年の金融分野を除く対外直接投資は初めて1千億ドル(1ドルは約118.5円)を突破して1029億ドルに達し、前年比14.1%増加した。実行ベース外資導入額は1196億ドルで同1.7%の増加だった。
孫報道官は、「これに中國企業の國外で得た利益の再投資や第三國を経由しての投資を加えると、中國の対外投資の規模は外資導入の規模を初めて上回った。中國はついに資本の純輸出國になった。このことは開放型の経済発展が高いレベルの普遍的な法則に到達したということで、中國が経済貿易大國から経済貿易強國へと躍進する上での重要な目印となるできごとだ」と述べた。
中國の対外投資と外資導入をめぐる構造も最適化が進んだ。14年は先進國に対する投資が急増し、中でも米國への投資は同23.9%増加し、歐州連合(EU)への投資は2.7倍に増加した。サービス業への投資は同27.1%増加し、全體に占める割合は64.6%に達した。外資導入では、昨年は中國のサービス業が全體に占める割合が55.4%に達し、製造業を22ポイント上回り、外資導入の新たな成長源となった。
▽解説:対外貿易の発展局面に変化
対外投資の規模が外資導入の規模を上回り、資本純輸出國になったことは何を意味するだろうか。業界関係者は、「このことは改革開放以來、主に輸出や外資導入に依存してきた中國の対外貿易の発展局面に重大な転換が生じたとことを意味する」と話す。