昨年、國外に出國した中國人の數は延べ約1億人に達し、中國外交部(外務省)が調整を図ったり、海外の大使館や領事館に保護を要請した問題も4萬件以上に上った。そして今、多くの人が海外旅行に向かう春節(舊正月。今年は1月31日)を間近に控えている。北京青年報が報じた。
中國のネット上では、中國のパスポートでは、ビザなしで滯在できる國が少なく、あったとしても貧しかったり、國內情勢が混亂している國ばかりだという不満をよく目にする。その原因について外交部領事司の黃屏?司長は、「中國はこれまで長期にわたって、人口が多く、経済発展も遅れていた。旅行やビジネスで海外に行く中國人は比較的少なく、不法移民という問題も少なからず存在していた。そのため、色眼鏡で中國人を見、あまり歓迎しない國も多く、中國人向けのビザ政策は『危険防止』、『抑制』を主にしていた。提出しなければならない資料は多く、審査が厳しく、手続きも面倒。普通のパスポートを所持しているだけで、かなり多くの國にビザなしで入國できる國と比べると、中國人の出國は確かに不便だ。しかし近年、中國が急速な発展を遂げるにつれ、旅行や留學、ビジネスのために海外に行く中國人が増加し、渡航先國の関連の産業の発展に大きく貢獻するようになった。そのため、中國人に対する見方を変え、歓迎する國も増加している。ただ、長年の間に形成されたビザ関連の政策は、移民関連の機構や稅関など多くの機関が関係し、時には法律を変える必要さえ生じるため、時間が必要。一夜で全てを変えることはできない」と語った。
黃司長はまた、「近年、我々は國民がスムーズに出國できるよう惜しまず努力してきた。今後は、さらに信頼を築くと同時に、疑惑を解き、國民同士の交流がウィンウィンにつながるということを、関係國に伝えていきたい。また、今ある交渉の機會を利用して、関係國が中國人向けのビザ発行手続きを簡素化するよう促していきたい。さらに、不法移民を防止し、根絶するために、関係國との交流や協力を強化し、さらに多くの國と、ビザ取得の手続きを互いに簡素化し、最終的には普通ビザ相互免除で合意できるよう力を盡くしたい」とした。(編集KN)
「人民網日本語版」2014年1月15日