8月27日、山西省太原市で行われた第2回中國宇宙科學會議で、中國科學院國家天文臺の研究者が「EP-WXT探路者」による初の軌道上実測結果を発表した。同裝置はアインシュタインプローブ(EP)衛星の広視野X線望遠鏡(WXT)の実験モジュールで、北京時間2022年7月27日に宇宙新技術試験衛星に搭載され打ち上げられた。同実験は一連の軌道上試験と観測実験を展開し、將來のEP衛星が早急に科學運営を展開するための基礎を固めるものとなる。中央テレビニュースが伝えた。
広視野X線望遠鏡モジュールが銀河系中心エリアの1度の観測で得られたX線畫像
同裝置は先進的なミクロ孔「ロブスターの目」X線フォーカスイメージング技術を採用し、観測視野は340平方度にのぼり、世界初の広視野X線フォーカスイメージング望遠鏡だ。世界のその他のX線フォーカスイメージング望遠鏡と比べると、その視野は約100倍拡大した。同裝置は現在まで4日間の軌道上試験観測を展開し、複數の天體のX線実測畫像とエネルギースペクトルの取得に成功している。これは世界で初めて取得とともに公開された広視野X線フォーカスイメージング全天地図だ。
銀河系中心エリアの1度の観測で得られたX線畫像(左)とシミュレーション畫像(右)
科學者はこの裝置を利用し、まず銀河系の中心エリアを観測した。その結果によると、1度の観測で同時に質量が恒星級のブラックホールと中性子星を含む複數方向のX線源を探知できた。またX線放射輝度が數倍となった中性子星X線連星が見つかった。データからはさらに、これらの天體のX線強度の時間に伴う変化の情報と、天體のX線エネルギースペクトルが得られた。観測結果はシミュレーションの結果と高度に一致した。同裝置はまた銀河系と隣り合う大マゼラン雲を観測し、1度の観測で銀河全體をカバーできたと同時に、ブラックホールや中性子星を含む複數のX線源を探知した。(編集YF)
「人民網日本語版」2022年8月29日