重慶市巫山県の竜骨坡から出土した小種大熊貓の化石。(重慶自然博物館が提供)
中國科學(xué)院古脊椎動物?古人類研究所の研究員である黃萬波氏(90)は、重慶自然博物館の特別研究員を擔當している。黃氏は取材に対し、ジャイアントパンダの直系の先祖である小種大熊貓(Ailuropoda Microta)の発展の歴史、ジャイアントパンダの食習(xí)慣の変化について語った。新華社が伝えた。
黃氏は、「小種大熊貓の化石が最初に発見されたのは、広西壯(チワン)族自治區(qū)柳州市柳城県の巨猿洞だ。自分は1984年に重慶市巫山県の竜骨坡で初めて小種大熊貓の頭蓋骨を発見した。これは現(xiàn)在のジャイアントパンダよりはるかに小ぶりで、その歯の構(gòu)造はより早期のパンダと比べ明らかに変化している。下の臼歯が現(xiàn)在のジャイアントパンダにより近く、竹を噛み砕くのに有利だ。これはこの時代のジャイアントパンダが生存條件の変化により、すでに肉食と雑食の始熊貓(ailuaractos lufengensis)から竹を主食とする段階に進化していたことを証明している」と述べた。
黃氏によると、小種大熊貓は世界ですでに絶滅した古代生物で、體長は約1メートル。現(xiàn)在のジャイアントパンダの直系の先祖で、今から約200萬年前に生息していた。
黃氏は、「小種大熊貓はある時期にサーベルタイガーなどの猛獣から身を守るため、竹林に入り出られなくなり、その間に竹で飢えをしのぐしかなかった。これによりその歯の機能がより竹に適したものとなり、子孫の竹を主食とする習(xí)慣の基礎(chǔ)を固めたというシーンを推測できる」と述べた。
黃氏によると、小種大熊貓には重要な研究の意義がある。現(xiàn)在のジャイアントパンダの直系の先祖で、その骨の化石はジャイアントパンダの各時代の食習(xí)慣の変化を研究するための重要な証拠を提供した上、ジャイアントパンダと人類の発展の歴史や生態(tài)系の変化の間の関係を研究するための重要な參考資料も提供した。(編集YF)
「人民網(wǎng)日本語版」2022年5月19日