中國國家林草局荒漠化モニタリングセンターのモニタリング結果によると、今月27日から28日にかけて、モンゴルで発生したサイクロンや寒気による強風の影響を受け、中國の內蒙古(內モンゴル)や河北省のほとんどの地域、寧夏回族自治區北部、陝西省北部、山西省のほとんどの地域、北京、天津、遼寧省西部、吉林省西部、黒竜江省西部などの地域で砂あらしや黃砂が舞う悪天候となり、內モンゴル中東部の一部の地域では激しい砂あらしとなった。28日午後2時の時點で、今回の黃砂の影響は13省(自治區、直轄市)の673県(市、區、旗)に住む約2億4000萬人に及び、影響を受けた地域の面積は約181萬平方キロとなっている。中央テレビニュースが報じた。
今年の春、黃砂の襲來が頻発している原因は?
気象専門家によると、今年に入り、モンゴルや中國西北エリアの降水量が極端に少ないほか、気溫が例年より高く、春の溫帯サイクロンにより砂?埃が巻き上げられ、それが北西の風に乗って中國北方エリアにまで運ばれ、深刻な黃砂の襲來が例年より多くなっているという。
今年に入り、中國北方エリアのほとんどの地域で、6度の黃砂襲來を受けた。例年は1-3月の黃砂襲來の平均回數は5.3回であるため、例年より目に見えて多く、深刻度も高くなっている。
専門家によると、今後約1ヶ月は黃砂が発生しやすい狀態が続くという。
過去60年をみてみると、気候変動などの要素の影響を受けて、黃砂発生源エリアでの降水量が増え、風速も弱まり、黃砂発生の頻度が全體的には減少し続けていた。ただ、今年は黃砂発生源エリアの降水量が極端に少なくなっている。長期的な流れには反しているものの、短期的に見ると正常な変動と言える。
気溫を見ると、近年は世界的に気溫が上昇の一途をたどっており、高緯度地域の上昇幅が低緯度地域のそれを上回っている。それが、深刻な黃砂が発生する頻度が増している原因となっている可能性がある。(編集KN)
「人民網日本語版」2021年3月29日