新型コロナウイルス感染癥との戦いは人類とウイルスの対決であり、光と闇の闘爭だ。國際社會が連攜して感染癥と戦う中、西側の一部の人物やメディアは、あろうことか何の根拠もなしにウイルスの発生源について言いがかりをつけ、様々な陰謀論をぶち上げている。こうした耳目を驚かす言論には科學と事実による根拠が全くなく、反対に一部の者達の內心の闇と陰険さを浮き彫りにしている。(人民日報「鐘聲」國際論評)
「各國の研究者による新型コロナウイルスの全ゲノム解析の結果は、それが他の新興病原體と同様、野生動物に由來するものであることを圧倒的に証明している」。世界的に権威ある醫學誌『ランセット』は先日、世界トップレベルの公衆衛生分野の研究者27人による共同聲明を掲載。共同聲明は新型コロナウイルス感染癥と戦っている中國の研究者や衛生?醫療従事者を支持し、ネット上に広く伝わる新型コロナウイルスに関する陰謀論を強く非難した。科學的研究による理性的な判斷は、陰謀論を阻止する國際社會のメインストリームとも一致する。世界保健機関(WHO)のトップも、新型コロナウイルスが研究所で生じた、あるいは生物兵器の製造によるものであることを示す証拠はないと、繰り返し表明している。ロシア政府筋も先日、「ウイルスが人工的に合成されたと指摘したことはない」と説明した。
理性と道義を前にすると、一部の者達の耳目を驚かす言論はなおさらに拙劣である。これまでの経験は、ウイルスの起源の追跡がしばしば困難であることを物語っている。新型コロナウイルス感染癥の流行は中國で最初に始まったものの、新型コロナウイルスが中國で発生したとは限らない。科學者たちが慎重なのと比べ、西側の一部の政治屋やメディアは妄りに斷言しており、中傷する形で「生物化學戦」などと憶測することさえ辭さない。こうした騒がしい聲の背後にある卑劣な政治的企みは明々白々であり、國際社會の強い警戒を招いてもいる。
世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は先日「感染の拡大に加えて困難をもたらしているのは、誤った情報がネット上で広まるスピードが新型コロナウイルスが広まるスピードよりも速いことだ」と嘆いた。陰謀論が科學と理性からかけ離れているだけでなく、デマ、偏見、パニックをもたらし、世界が共同で感染癥と戦う努力を損なっているのは明らかだ。世界が病魔と対決し、時間と競爭しているこの極めて重要な現在、様々な陰謀論を強く警戒し、斷固として阻止しなければならない。疑念、焦燥、パニックという負の感情が広がるのを許してはならない。
中東呼吸器癥候群(MERS)コロナウイルスを最初に発見した、エジプトのウイルス學者アリ?モハメド?ザキ博士は「人類のウイルスに対する認識はまだ到底不十分であり、デマに反撃する最も力強い武器はさらなる科學的な思考と検証だ」と指摘する。科學は感染癥に打ち勝つ鋭利な武器だ。陰謀論を打破するには、科學界が新型コロナウイルスの発生源及び伝播メカニズムの研究を加速することが不可欠であり、理性と良識が必要だ。
ウイルスに國境はない。感染癥の前では、各國は運命共同體であり、責任共同體でもある。科學によって愚昧を打ち負かし、事実によってデマを粉砕し、協力によって偏見を阻止する。これは全ての人々に共通の責任だ。(編集NA)
「人民網日本語版」2020年2月28日