2020年に、中國(guó)は再び一部商品の輸入関稅を調(diào)整する。今回の調(diào)整は人々の日常生活に関わるだけでなく、企業(yè)の生産活動(dòng)や科學(xué)研究活動(dòng)にも関わり、次のような注目點(diǎn)がある。輸入暫定稅率の調(diào)整では、20年1月1日より一部日用消費(fèi)財(cái)の関稅を適宜引き下げ、先進(jìn)的技術(shù)?設(shè)備?部品および原材料の関稅を適宜引き下げ、150品目以上の木材と紙製品の関稅を引き下げる。最恵國(guó)稅率の調(diào)整では、20年7月1日より、一部の情報(bào)技術(shù)（IT）製品に対する最恵國(guó)稅率を5段階目の引き下げを行うなどだ。

今回の関稅調(diào)整は國(guó)民の生活や関連の産業(yè)?業(yè)界の発展にどのような影響をもたらすだろうか。中國(guó)の対外開(kāi)放に対してどのような促進(jìn)的役割があるだろうか。

中國(guó)人の暮らしにどのような影響があるか？

人々の使用する日用消費(fèi)財(cái)では、冷凍豚肉、一部の醫(yī)薬品、果物の関稅が下がる。20年は冷凍豚肉に輸入暫定稅率を?qū)g施し、稅率は現(xiàn)行の12％が8％に下がる。豚の飼料の供給を保障し、豚肉産業(yè)の生産の回復(fù)を支援するため、今後も引き続き10品目の各種食物粕にゼロ関稅を?qū)g施する。

中國(guó)畜牧業(yè)協(xié)會(huì)の李景輝副事務(wù)局長(zhǎng)は、「中國(guó)は豚肉消費(fèi)大國(guó)だ。関稅が下がれば、世界の豚肉対外貿(mào)易市場(chǎng)では中國(guó)への供給量が増加し、中國(guó)の豚肉輸入企業(yè)のコストが低下し、豚肉の輸入も増加し、中國(guó)國(guó)內(nèi)市場(chǎng)の供給が増加する。豚の飼料にゼロ関稅を?qū)g施し、豚の飼料の供給を保障すれば、豚の飼育コストが下がり、豚肉産業(yè)の回復(fù)を促進(jìn)し、市場(chǎng)での供給を増やすことになる」と分析した。

ここ數(shù)年、中國(guó)の人々の間で果物とジュースへのニーズが徐々に大きくなっている。20年には長(zhǎng)距離輸送と品質(zhì)保持に有利な冷凍アボガドの輸入関稅率がこれまでの30％から7％に下がり、大型パッケージの非冷凍オレンジジュースの関稅率も30％が15％になる。こうした動(dòng)きは中國(guó)飲料企業(yè)の生産コストを引き下げるのにプラスであると同時(shí)に、中國(guó)國(guó)內(nèi)の果物栽培産業(yè)の発展にも配慮している。

人々の使用する醫(yī)薬品では、喘息の治療に利用される醫(yī)薬品と新型糖尿病治療薬の原材料にゼロ関稅を?qū)g施する。

18年5月、中國(guó)はアルカロイド類薬品と中國(guó)特産の醫(yī)薬品を除くすべての醫(yī)薬品の輸入関稅を撤廃し、その後も抗がん剤、希少疾病用醫(yī)薬品の関稅を撤廃した。専門家は、「慢性閉塞性肺疾患（COPD）は今や高血圧、糖尿病に並ぶ慢性疾患で、醫(yī)薬品のニーズが増加を続ける。喘息治療の一部醫(yī)薬品の関稅が下がれば、患者の醫(yī)薬品利用コストが引き続き低下する」と分析する。

20年には、中國(guó)は新型糖尿病治療薬の3種類の原料（エンパグリフロジン、リナグリプチン、ビルダグリプチン）にゼロ関稅を?qū)g施する。エンパグリフロジンは國(guó)の醫(yī)療保健參入薬品リストに入っており、2型糖尿病治療の臨床試験で用いられる治療薬の原薬だ。専門家は、「糖尿病治療薬の原薬の関稅率が6.5％からゼロに引き下げられれば、患者にとって朗報(bào)であることは間違いない」という。

また20年には中國(guó)の人々の受診に必要なカラードプラー超音波診斷裝置の関稅率が2.5％から1.9％に下がる。

中國(guó)企業(yè)への影響は？

一般の人々が実際の恩恵を受けると同時(shí)に、中國(guó)企業(yè)にも今回の関稅調(diào)整の恩恵が及ぶ。ここ數(shù)年、関稅調(diào)整を通じて、中國(guó)は國(guó)內(nèi)で生産できない、または性能が需要を満たさない先進(jìn)設(shè)備、重要部品、エネルギー原材料の輸入を奨勵(lì)し続けてきた。

20年に中國(guó)は半導(dǎo)體検査ソーティング?テーピング裝置、高圧蒸気タービン制御バルブ、フェロニオブ、一部自動(dòng)車の自動(dòng)変速裝置用のトルクコンバーターとアルミニウム材バルブボディ、マルチエレメント集積回路メモリ、太巻きフィルムの原料、フォトレジスト用分散液、培養(yǎng)器などの商品の関稅を引き下げる。集積回路、航空宇宙、自動(dòng)車、通信、電子、バイオなどのハイテク技術(shù)産業(yè)は、いずれも恩恵を受ける。

自動(dòng)変速裝置用のトルクコンバーターとアルミニウム材バルブボディは自動(dòng)車工業(yè)に欠かせない重要部品だ。中國(guó)自動(dòng)車技術(shù)研究センターの呉松泉チーフ専門家は、「中國(guó)は世界の自動(dòng)車生産大國(guó)ではあるが、自動(dòng)変速裝置用のトルクコンバーターとアルミ材バルブボディは性能という點(diǎn)で世界のトップレベルとはまだ開(kāi)きがあり、輸入品で代替するしかない。外資系企業(yè)が中國(guó)に生産拠點(diǎn)を設(shè)立してはいるが、生産能力には限界があり、今はまだ大量の輸入品に依存するしかない。輸入関稅を適宜引き下げれば、國(guó)産の自動(dòng)変速裝置の販売価格を引き下げ、自動(dòng)変速裝置を手がける企業(yè)の協(xié)力を高める上でプラスになる。これは中國(guó)企業(yè)にも、中國(guó)にある外資系企業(yè)にも、積極的な影響を與える」と話す。

関稅を自主的に引き下げ、開(kāi)放を堅(jiān)持する姿勢(shì)を示す

関稅の全體的水準(zhǔn)は國(guó)や地域の物品貿(mào)易分野の開(kāi)放レベルを示す重要な指標(biāo)の一つだ。ここ數(shù)年、中國(guó)は関稅水準(zhǔn)を相次いで自主的に引き下げ、対外貿(mào)易のさまざまな障壁を絶えず解消し、市場(chǎng)のドアをますます大きく開(kāi)いてきた。特に18年には4回にわたる自主的な引き下げを行い、19年にもたびたび関稅率を調(diào)整し、希少疾病用醫(yī)薬品の輸入プロセスでの付加価値稅を引き下げ調(diào)整し、情報(bào)技術(shù)製品の一部には関稅引き下げを?qū)g施し、こうして関稅総水準(zhǔn)は７％以下に低下した。現(xiàn)在、中國(guó)の関稅総水準(zhǔn)は発展途上國(guó)の平均水準(zhǔn)を下回り、すでに先進(jìn)國(guó)や発達(dá)した市場(chǎng)の対外開(kāi)放水準(zhǔn)に近づいている。

より貴重なのは、中國(guó)が保護(hù)貿(mào)易主義が盛んな時(shí)期にあって「流れに逆らって」関稅水準(zhǔn)を絶えず引き下げていることだ。周知のように、ここ數(shù)年は英國(guó)の歐州連合（EU）離脫や米國(guó)が関稅の大棒を振り回していることなど、グローバル化に逆行する出來(lái)事が起きており、世界貿(mào)易機(jī)関（WTO）などの調(diào)整機(jī)関が「機(jī)能不全狀態(tài)」に陥ったこともある。一方、中國(guó)は國(guó)際的に重要なさまざまな場(chǎng)面で開(kāi)放拡大の立場(chǎng)を取ると繰り返し述べ、関稅引き下げを含む一連の実質(zhì)的な措置を打ち出してきた。

たとえばこのほど開(kāi)催された國(guó)務(wù)院常務(wù)會(huì)議は「外商投資法（案）」を発表し、20年1月1日に施行し、法治に基づいてより高い水準(zhǔn)の対外開(kāi)放を推進(jìn)するとした。その中核となる內(nèi)容は國(guó)內(nèi)資本の企業(yè)と海外資本の企業(yè)を平等に扱い、投資の保護(hù)を強(qiáng)化することだ。プロジェクトの申請(qǐng)報(bào)告、土地の提供、稅金?費(fèi)用の減免、資格?許可などの面で國(guó)內(nèi)外の企業(yè)を平等に扱うと規(guī)定し、許可の條件、申請(qǐng)の材料、審査認(rèn)可プロセス、期限などの面で海外の投資家に差別的な要求を設(shè)けることを認(rèn)めず、種々の違法行為に対する法的責(zé)任を規(guī)定した。

改革開(kāi)放がスタートしてからの數(shù)十年間に、中國(guó)は世界の分業(yè)システム、産業(yè)チェーン、イノベーションチェーン、バリューチェーンに積極的に溶け込むと同時(shí)に、開(kāi)放の約束を履行してきた。中國(guó)経済が質(zhì)の高い発展段階に進(jìn)むにつれ、未來(lái)の開(kāi)放拡大は主に制度面に體現(xiàn)される。それは、國(guó)內(nèi)の関連ルール?制度が世界の先端レベルに追いつくとともに、世界に通用し、世界と一致するものになり、監(jiān)督管理の一致性を體現(xiàn)することだ。具體的には、金融など近代型サービス産業(yè)の開(kāi)放を深化させ、レート形成メカニズムの改革と資本収支の自由化を緩やかに推進(jìn)し、関稅総水準(zhǔn)をさらに自主的に引き下げ、対外開(kāi)放をめぐる法律法規(guī)システムを改善し、知的財(cái)産権保護(hù)を一層強(qiáng)化することだ。

実際、開(kāi)放拡大はウィンウィンの行動(dòng)でもある。関稅総水準(zhǔn)の自主的な引き下げについて言えば、生活レベルが日増しに向上するにつれ、中國(guó)國(guó)民は高品質(zhì)で多様な商品をより多く求めるようになり、中國(guó)の産業(yè)発展と消費(fèi)高度化を促進(jìn)するというニーズにも合致している。これと同時(shí)に、各國(guó)の優(yōu)良製品をより多く中國(guó)に輸入するよう促進(jìn)し、各國(guó)が中國(guó)の経済成長(zhǎng)の恩恵をよりよく受けられるようにする上でプラスになる。2年続けて上海で開(kāi)催された中國(guó)國(guó)際輸入博覧會(huì)がその例だ。（編集KS）