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米國は「被害者論」をこれ以上振りかざすべきではない

人民網日本語版 2019年05月14日14:56

米國にはいつも中米間のいわゆる「巨額の貿易赤字」が気がかりでならず、何かというと「米國は毎年中國に5000億ドル負けている」「米國は製造業で數百萬人の雇用を失った」などの言い分を口にし、それを理由に米國は中米貿易の被害者だと主張する者たちがいる。過去1年間、こうした「米國は損をしている」論は米國がころころ言動を変え、中國側の誠意を顧みず、頻繁に中國に対して最大限の圧力を加える、いわゆる根拠の1つに再三なってきた。(人民日報「鐘聲」國際論評)

米國は世界最大の経済大國であり、世界貿易のルールの制定者だ。米國が「損をしている側だ」と言うのなら、自らの制定したルールが自らを損ない、他國を利しているというのか?世界貿易においても対中貿易においても、米國は被害者ではないばかりか、逆に大きな利益を得てきたのだ。この點を米國の関連業界、消費者、経済學者はよく分かっている。

米國の巨額の貿易赤字は決して中國が原因ではないし、中國によって解消されるものでもない。一つには、過度の消費、貯蓄不足、巨額の財政赤字が米國の貿易赤字を生んだ根本的原因だ。もう1つには、米國は國際貿易の主要決済手段及び準備通貨としてのドルの地位を利用し、拡大し続ける貿易赤字の助けを借り、米國債のドル建て購入を通じて大量の安価な資本を獲得し、ハイテク分野の投資を用いて、経済グローバル化の最大の受益者となってきたのだ。米ハーバード大學ケネディスクールのカーメン?ラインハート教授(國際金融システム論)は、米國が貿易黒字國を非難しても何の意味もないと指摘する。ラインハート教授の見解は國際的に主流の経済學者の見解を代表している。

対中貿易赤字は表象に過ぎず、中國における米國のビジネス利益の真相を反映するものではない。世界経済はとうにグローバル?バリューチェーンの時代に入っている。生産を見ると、米國はグローバル産業チェーン、バリューチェーンのハイエンドに位置し、特許技術、コア部品、研究設計、マーケティングなど高付加価値部分を支配し、莫大な利益を得ている。iPhoneの例はよく知られている。もし全ての黒字統計を最終生産品の輸出國に帰するのなら、貿易における価値分配が客観的に反映されないのは明らかだ。実際、WTOとOECDは2011年以降、バリューチェーンにおける國家の真の利益獲得狀況を示すため、「世界製造」の視點で國際生産を捉え、「付加価値貿易」で算出する方法を打ち出した。ただ殘念なことに、米國はWTOなど國際機関に対して一貫して「自國に都合が良ければ利用し、都合が悪ければ退ける」姿勢を取っており、自國にとって利用価値がなければ、支持もしない。

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