公演チケットが販売開始直後に完売してしまうほどの注目を集めた人間國寶の野村萬作氏と俳優としても活躍する野村萬斎氏による狂言の北京公演。中日平和友好條約締結40周年を記念して行われた同公演では「棒縛(ぼうしばり)」と「川上(かわかみ)」、「茸(くさびら)」の3作品が披露され、會場は笑いの渦に包まれた。人民網が伝えた。
公演には仕事帰りに山東省からそのまま高速鉄道に乗って北京に駆けつけてきたというファンも。中國ではフィギュアスケートの羽生結弦選手が映畫「陰陽師」の曲をプログラムで使用したことから、萬斎氏の知名度が高い。
また今年87歳という高齢を感じさせない演技を披露した萬作氏に対しても、ある観客は、「『川上』で盲人役を演じる萬作氏が山道で激しく転倒するシーンを見てとてもハラハラしたが、全身全霊をかけて役を演じていることに感銘を受けた」と語った。
公演後に行われたメディアインタビューで萬作氏は、「40周年の節目の年に狂言の笑いである『和楽』の世界を紹介できて、大変うれしく光栄に思う。また字幕を使用していたため、中國の方にはより理解しやすかったと思う」と語った。
一方の萬斎氏も、「客観的に見ていただき、ジャッジする心構えを中國の方が持っており、笑いに対する理解が共通していると感じた」とした。そして東京五輪とパラリンピックの演出を総合統括するチーフECDでもある萬斎氏は、「東京そして北京と五輪が2年ごとに続くのはとてもすごいこと。アジアが一丸となり五輪をお互い盛り上げていきましょう」と呼びかけた。(文?洪東実)
「人民網日本語版」2018年8月24日
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