多くの場合、「神童」と呼ばれる子供は、もちろん才能があるものの、親が努力して育て上げた結果である。昨年、メディアが報道し、大きな話題を呼んだ湖南省の「神童」魏永康さんはその典型的なケースだ。魏さんは2歳の時に、1000個以上の漢字を覚え、4歳の時に中學生で習う知識をほぼ學び終えた。そして、8歳の時に、湖南省華容県の重點中學(中高一貫校)で學ぶようになり、13歳の時に湘潭大學の物理學部に合格。17歳で中國科學院ハイエネルギー物理研究所の大學院生になった。しかし、そこで3年學んだものの、修士の學位を取ることができず、學校から退學を勧められた。
魏さんが、當初輝かしい成績を収めることができたのは、母親の曾學梅さんが多方面できめ細かな教育を行い、勉強に集中できたからで、頭の良かった彼はすぐに同年代の子供たちから跳びぬけた存在となった。しかし、曾さんが食事を作ったりなど、生活におけるすべての世話をしていたため、大學院生になって母親の世話を受けることができなくなると、自分の身の回りのことが全く何もできない魏さんは制御不能になり、勉強と生活を両立させることが全くできなくなってしまった。暑い時には服を脫がなければならないことも知らず、掃除の仕方も知らないため部屋からは異臭が漂い、試験があることや卒業論文を書かなければならないことも知らなかったため、寢室で寢転んで本を読んでいるということもよくあったという。息子のひどいありさまを見て、曾さんは、「私のせいで息子はこうなってしまった」と心から後悔している。
陳さんと魏さんの例を比較してみると、自然に成長させることこそが「神童」にとって最も良い教育の道であることが分かる。言い換えると、才能がずば抜けた人であっても、まず、正常な人であるべきで、自分のことは自分で処理し、自己管理ができ、自分の意思で現実と向き合い、將來のことを考えなければならない。つまり、子供に教育を施す際、まず、子供を「正常な人」に育てなければならず、そうすれば、子供の潛在能力が自然と最大限引き出され、「神がかった」パフォーマンスを見せるようになり、一番良い狀態になるのだ。(文:胡欣紅)(編集KN)
「人民網日本語版」2017年8月30日
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