このほど、中國海軍は南中國海で「不明な裝置」を発見した。米國の無人潛水機の背後の巧妙な計略も表面化した。このニュースは直ちに國際世論の注目を集めた。なぜなら、事件の主役が中米両大國の軍事力であること、事件の場所が近年穏やかでない南中國海であること、また事件発生後、トランプ米次期大統領がそのツイッターで言及したことが注目の的となった大きな要因だ。(文:華益文?國際問題専門家。人民日報海外版コラム「望海樓」掲載)
◆トランプ氏がツイッターで事件に言及
トランプ氏はこの事件に関し、まずツイッターで注目を表明し、中國側が「國際海域」で米國の無人潛水機を「盜み去った」と述べた。その後、ツイッターで大変「寛大」な態度を示し、「返してもらわなくてもいい。彼らが取っておけばいい」とも言った。トランプ氏の本心ははかりがたいが、中國側はその心理を推測するのに大きな力を注ぐ必要はない。動揺せず、情勢をしっかりと把握し、冷靜に対処するだけで十分だ。
◆南中國海で起きたこと
ここ數年米國は南中國海を足がかりに、戦略的に中國を牽制しようとしている。米側は艦艇や航空機を繰り返し中國の南沙(英語名スプラトリー)諸島の島や礁の周辺海域?空域に派遣し、さらには軍艦を中國の西沙(英語名パラセル)諸島領海に勝手に進入させ、「航行の自由」を旗印に、中國に対して計畫的に挑発し、混亂を望んでいる。今回の南中國海潛水機事件で、米側は「罪がない」ことを裝い、「國際法に基づく」ものだと公言し、「國際海域」で「軍事?海洋學データ」を収集すると同時に、無人潛水機を「不法に捕獲した」として中國側を非難した。これは逆ねじを食わすものだ。現時點で明らかになった情報によると、中國海軍の人命救助船は中國の南中國海管轄海域で「不明な裝置」を発見し、「同裝置が往來する船舶の航行の安全及び人員の安全を損なわないよう」、責任をもって識別と確認を行った。今回の事件における中國側の処理は理にかない、節度あるものだというべきだ。今回の潛水機事件で、中國側は「専門的で責任ある態度」を取るとともに、確認後、米側への返還に同意した。一方、米側が今回の事件を一方的に騒ぎ立てるのは、問題を順調に解決していく上でマイナスとなるだろう。
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