外交部(外務省)の王毅部長(外相)はこのほど、シンガポールで行った記者會見で、中國とASEANが南中國海問題の処理に向けた「デュアル?トラック?アプローチ」構想を確定したことを明らかにした。これは、直接の當事國が交渉と協議を通じて爭いを適切に解決し、中國とASEANが南中國海の平和と安定を共同で維持するというもの。雙方はまた、「南中國海における関係國の行動宣言(DOC)」実行高官會議、「南中國海における行動規範(COC)」協議共同作業部會など、南中國海問題について協議するメカニズムを確立した。人民網が伝えた。
王部長はこのほか、中國は南中國海問題で「5つの堅持」を遂行すると指摘した。これは、南中國海の平和?安定維持、交渉と協議を通じた爭いの平和的解決、規則と制度を通じた意見の相違の管理?コントロール、南中國海の航行と上空飛行の自由の維持、協力を通じた互恵?ウィンウィンを堅持するというものだ。
王部長が強調する「デュアル?トラック?アプローチ」と「5つの堅持」について、中國國際問題研究院の阮宗沢副院長は、「『デュアル?トラック?アプローチ』は、李克強総理が昨年東アジアサミットで提起した南中國海問題解決の核心的構想。南中國海島嶼の周辺國家は多く、航行など多くの問題に関わってくる。『デュアル?トラック?アプローチ』構想の下、ASEANが領有権を主張するのではなく、直接の當事國が協議を通じて問題を解決することは、當該地域の平和と安定に役立つ。中國側は歴史と現実の両方に配慮したと言える。このやり方は情や道理にかない、合法的だ」としたほか、「『5つの堅持』や『デュアル?トラック?アプローチ』は、時代の変化に対応する中國の立場を具體的に表明したもの。その目的は、関連國家に向けて中國の南中國海問題政策のボトムラインを表明し、問題を処理する際の政策を透明化し、意見の相違をコントロールし、一部の國家による『撹亂』を避け、南中國海の平和と安定に向けた中國の決心と立場を表明することだ」と述べた。(編集SN)
「人民網日本語版」2015年8月5日