中國の民間企業3社とロシア企業1社による多國籍エネルギー協力プロジェクトが、このほど國家発展改革委員會の認可を受けた。プロジェクトの設計、設備の調達といった準備作業が終われば、來年5月に建設がスタートする。注目すべきは、プロジェクトを率いるのが江蘇夢蘭集団だということだ。このプロジェクトは中國民間企業の多國籍エネルギープロジェクトの先鞭をつけたといえる。
このプロジェクトはアムール-黒河國境地域石油製品貯蔵?輸送?製錬総合體のために、江蘇夢蘭集団、中國の民間企業2社、ロシア企業1社が共同設立した夢蘭星河能源株式有限公司により投資建設されるもので、総投資額は77億6千萬元(約1262億円)に上る。建設地點は黒竜江省黒河市とロシアアムール州の國境を挾んだ地域で、ロシア側にはアムール石油精錬工場、アムール原油輸送起點、ロシア國內の石油パイプラインが建設され、中國側には石油パイプライン、黒河原油輸送終點が建設される。同集団の銭月寶董事長(會長)によると、アムールと黒河を結ぶパイプラインは3本あり、1本の長さは62.1キロメートルで、石油の開発?採掘、製錬?化學工業、國境を越えた貯蔵?輸送などの機能を一體化させたものになるという。
アムール石油製錬工場における原油と凝縮オイルの処理規模は年間600萬トンに上り、石油製品の精製の深度は90%に達するとみられ、製品は中ロ両國でそれぞれ販売される予定だ。
中國の民間3社は石油?天然ガスを手がけるロシアの閉鎖型株式會社の株式の75%を買い取り、ロシア側と共同で19億8千萬ドル(約2011億円)を投じて石油?ガス田2カ所の開発を進めている。石油の確認埋蔵量は9660萬トン、天然ガスは644億立方メートルで、採掘権の期限は2035年だ。現在、採掘に先立つ探査作業が進められており、將來的にはアムール-黒河総合體プロジェクトに原油を十分かつ安定的に供給することになる。(編集KS)
「人民網日本語版」2014年5月30日