中國で人気高まるアラブ諸國の旅行
アラブ世界の説話集「千夜一夜物語(アラビアンナイト)」は、中國では「天方夜譚」というタイトルに訳されている。古代中國では、アラブ地域が「天方」と呼ばれていた。そして中國では今、アラブ諸國への旅行が人気となっており、以前はミステリアスだったアラブ世界が、中國人観光客にとって少しずつ身近な存在になっている。新華社が報じた。
キング?ハーリド國際空港に到著した北京とサウジアラビアの首都?リヤドを直接結ぶ1本目の中國國際航空の飛行機(5月6日撮影?王海州)。
4月中旬、中國大陸部とサウジアラビアを直接結ぶ定期國際便が初就航した。メーデー5連休を利用してサウジアラビアを旅行した福建省に住む男性?王さんは「砂漠のオアシスとして知られるアルウラに行って、エキゾチックな文化を見てみたいとずっとと思っていた。直行便が開通したので、もう迷うことはなくなった」と話す。
今年に入ってから、アラブ諸國を訪問する中國人観光客が大幅に増加している。旅行業に約10年攜わっているエジプトのあるガイドは、「以前は、中國からの団體客が來るのは1年を通じて數回だった。でも、今年はほぼ毎月、中國からの団體客が來ている。冬休みや春節の大型連休は特に中國人観光客が多い」と話す。
ギザの大ピラミッド近くでラクダを操る男性(1月24日撮影?隋先凱)。
攜程研究院のアナリスト?方沢茜氏によると、エジプトやアラブ首長國連邦といったアラブ諸國の人的?文化的景勝地と観光ルートは中國人観光客の間で人気となっているほか、ドバイやアブダビ、カイロ、リヤドといった都市も人気の旅行先となっている。
ヨルダンのペトラ遺跡を観光する観光客(2023年1月20日撮影?冀沢)。
中國とアラブ諸國の関係はますます深まり、その観光の分野の交流と協力も多大な成果を生んでいる。例えば、モロッコやアラブ首長國連邦、カタール、チュニジアなどは近年、中國人を対象に査証(ビザ)免除措置を実施している。また、「中國-アラブ諸國協力フォーラム2020-2022年行動?実行計畫」は、中國とアラブ諸國は観光の分野の協力を引き続き開拓することを願っていると強調している。2022年に開催された第1回中國-アラブ諸國サミットで提起された中國とアラブ諸國の実務協力「8大共同行動」に含まれる文明対話共同行動では、文化?観光関連の企業500社の協力展開を促進し、関連人材1000人を育成するという目標を掲げている。中國?アラブ諸國文化?観光協力研究センターも2023年に発足し、中國とアラブ諸國の文化?観光の分野の交流と協力を踏み込んでメカニズム化し、常態化するよう働きかけることに力を入れている。(編集KN)
「人民網日本語版」2024年5月30日
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