広東省潮汕地區の伝統舞踴「英歌舞」を披露する女性チームが「圧巻」と話題に
広東省潮汕地區では、春節(舊正月、今年は2月10日)の頃になると、軽快なリズムを刻む打楽器の音に合わせた伝統舞踴「英歌舞」がお祝いムードを高める。演劇や舞踴、武術が一體となった民間舞踴である「英歌舞」は中國古典文學の「水滸伝」を題材にしており、300年以上の歴史を誇る。また、2006年には、汕頭市潮陽區の「潮陽英歌」が、第一陣の中國國家級無形文化遺産リストに組み込まれた。潮汕地區の「英歌舞」のパフォーマンスは舊暦の1月末まで披露され、ネットユーザーの間では、「お祝いムードを高めてくれる最強グループ」と稱されている。中央テレビニュースが報じた。
今年の春節期間中、「英歌舞」は中國で再び大きな話題となっただけでなく、その人気が英國ロンドンにまで波及。わずか6分の「英歌舞」のストリートパフォーマンスを見ようと、數十萬人が詰めかけた。
潮汕地區では、「英歌舞」のパフォーマンスがあるたびに、街中は観客で大混雑となるほか、住宅の屋根も「立ち見客」でいっぱいとなる。遠い地域からわざわざ車を走らせて見に來る人もおり、街中は圧巻のお祭りムードが漂う。なかでも汕頭市潮陽區の西門女性「英歌」チームは、軽快なステップを踏んで、颯爽とした動きで「英歌舞」を踴り、圧巻のパフォーマンスを披露してくれる。「頭槌」と呼ばれるリーダーの鄭梓欣(15)さんは仲間と一緒に、若々しい笑顔と、颯爽とした動きで、數多くのネットユーザーの心を鷲摑みにしている。
「英歌」チームは36人、72人、108人などで構成されている。ダンサーは両手に「英歌槌」と呼ばれる棒を持っており、打楽器の音や掛け聲に合わせて、それを操りながら踴り、前へと進んでいく。
無形文化遺産に認定されている「潮陽英歌舞」の市級伝承人?陳坍鵬さんが演じているのは「水滸伝」に登場し、先頭に立ち、様々な工作活動を行う人物である「時遷」で、チームの「精神的柱」となる。その後ろに、「頭槌」、「二槌」、「三槌」、「四槌」が続き、さらには「水滸伝」の登場人物である「李逵」、「関勝」、「魯智深」、「武松」が続き、最後に「梁山泊に身を隠した108人の剛の者」が順次登場して、隊形をどんどん変えながらパフォーマンスを披露するという。
潮汕地區の多くの鎮や街道(エリア)に「英歌舞」チームがあり、汕頭の潮陽區だけでも100チーム以上ある。パフォーマンスに參加するダンサーの衣裝はカラフルで、その動きはエネルギッシュで豪快。見る人をワクワクさせる。
以前、「英歌舞」チームのメンバーは男性が多かったものの、少しずつ男女、年齢の制限がなくなり、たくさんの女性がそこに加わるようになった。女性が披露する「英歌舞」は、豪快な男性のそれとは違い、女性ながら父親の代わりに従軍した「花木蘭の従軍」や女將軍として有名な「穆桂英掛帥」などを題材にして、「優しさの中に強さがある」女性を表現している。
西門女性「英歌」チームのメンバーは、隈取ではなく、肌色をベースとしたメイクで「団結」や「男性に負けない」という思いを込めて額に炎のマークを入れている。またその衣裝は京劇において武蕓に優れた女性役である「刀馬旦」のような赤と緑の衣裝で統一している。そして花木蘭を演じる場合は赤い衣裝を、穆桂英を演じる場合は緑の衣裝を著用しているという。女性が踴る「英歌舞」にも男性の基本的な足の動きが取り入れられているほか、伝統演劇?舞踴の足の動きも組み入まれ、軽快かつリズミカルな動きで、颯爽としたパフォーマンスとなっている。
鄭さんは、「男性が元々していたことを、女性もするようになって、とても誇りに感じる。『英歌舞』が注目されるようになり、多くの人に応援してもらっていることに感謝している。西門女性『英歌』チームも常に最高のパフォーマンスができるように取り組んでいる」とした。 (編集KN)
「人民網日本語版」2024年2月27日
注目フォトニュース
関連記事
- 舞踴劇「唯我青白」が2024年「春晩」に登場
- 中國の國民的年越し番組「春晩」の5回目のリハーサルが完了
- 日本で篆刻蕓術の魅力と中國伝統文化を伝える 篆刻家の沈強氏
- 苫船のような海南省黎族の伝統的な古民家「船型屋」
- 「デビッド?エイプ」や「POP MART」など中國のポップカルチャーIPが東京原宿に登場
- 「文明とは何か」世界巡回展?日本特別展が東京で開幕
- 成都クリエイティビティ&デザインウイークが成都で開幕
- 吉林省の學生が制作した「千里江山図」レリーフ壁畫が「完成度高すぎ」と話題に
- 全世界共通の価値観構築を後押しする尼山フォーラム
- 無形文化遺産の技術活用した「応援ダック」3000個を杭州アジア大會の選手にプレゼント
掲載された記事、寫真の無斷転載を禁じます。
Tel:日本(03)3449-8257 Mail:japan@people.cn