ネット上で最近、新たな不明の疾患がしきりに取り上げられている。それは「幻陽癥」(想像上の陽性癥狀)。ネット上では、喉が痛く、頭痛があり、筋肉に痛みを感じるなど、新型コロナウイルスのさまざまな「癥狀」が出たとする人が増えている。ほかにも、1日に何度も抗原検査で陽性かどうかを確認(rèn)してしまう人や、身近に陽性になった人がいるか、陽性になるとどのような癥狀が出るかといった情報を非常に気にしている人もいる。中には、自分が陽性にならないか心配する一方で、いっそのこと早めに陽性になってしまいたいと思っている人もいる。中國婦女報が伝えた。
こうした狀況について、上海市第十人民病院精神心理科の心理療法士である徐轅虹氏と主治醫(yī)師の王美娟氏がその原因を解説した。2人の専門家によると、陽性になったという思い込みが生じるのは、短期的かつ急激な感染狀況の変化に心理的に追いついていないためだという。
徐氏は、「3年間の感染癥との闘いの中で、人々は大きなことも小さなことも含めさまざまな不確実な事態(tài)を経験してきた。未知の狀況に対して、心配や不安などの情緒が生じるのは正常な反応だ。さらに経験が多くなったとしても、こうした情緒が生じる可能性がある。私たちは、ただ怖がり、コントロールできないことを心配するのではなく、情緒的な反応を極力適度なレベルに抑えて、前向きで理にかなった効果的な方法で対応するべきだ」と述べた。
感染するかもしれない狀況に対して、ずっと不安が続く場合はどうするべきだろうか?
この點について王氏は、「権威あるプラットフォームや公式の科學(xué)的な情報をチェックするべき。また、感染癥関連の情報をずっと追い続けるのではなく、適度に別のことにも目を向けて、大量の情報があふれる中で取捨選択ができなくなることを回避すべきだ」とアドバイスした。
また、「個人でできる感染対策を徹底し、科學(xué)的に予防すること。適度な備えはするべきだが、必要のない過度な買い溜めや物資の爭奪戦はしないようにするべき。そして、なるべく普段の勉強や仕事、生活のリズムを保ち、しっかり食べ、しっかり飲んで、健康的な食生活を送り、適度に栄養(yǎng)を摂り、心と體を十分に休めるべきだ」と述べた。(編集YF)
「人民網(wǎng)日本語版」2022年12月20日